平愛梨が意識する女優業とタレント業のバランス
人気ホラー映画『呪怨』シリーズの最終章『呪怨 -ザ・ファイナル-』で主演に抜てきされ、「ありがたき幸せ」と晴れやかな表情を見せる平愛梨(30)。最近はバラエティー番組での活躍を見掛けることも多い平は、「これからも女優としての活動を続けながら、バラエティー番組にも出演させていただきたい」と語る。女優業とタレント業、彼女が意識するそのバランスとは?
映画『20世紀少年』で次世代を担う女優として注目を浴びた平。彼女はなぜ、バラエティーの扉を開くことになったのか。「実は(『20世紀少年』で)共演した唐沢(寿明)さんから『おまえは“本物”だからバラエティーに出た方がいい』と言われて、意味がわからず『本物って何ですか?』って聞き返したら、『わからないだろ? だから“本物”なんだよ』って返されて」と告白。
当時の平は「大人の社会人として、来た仕事は何でも引き受けたい」と覚悟を決めていたそうで、唐沢からの助言の直後、バラエティー番組「クイズドレミファドン!」(フジテレビ系)のオファーを受け、迷わず出演。するとMCの中山秀征から「すごい原石を見つけた!」と絶賛され、以来各局からオファーが舞い込むようになったという。
現在ではバラエティー番組になくてはならない存在としてポジションを確立した平だが、今回は本業である女優、しかも歴史あるホラー映画の最終章を飾る主演への抜てき。本人は「誰もが知っている人気シリーズの最後を飾る作品ということで、責任の重さから逃げ出したい気持ちもありました。でも、あの『呪怨』に出るなんてすごい! と家族や友人、スタッフ、みんなが喜んでくれたのがありがたくて決意しました」と述懐する。
撮影は「実はわたし、怖がりなんです。家で台本を読んでいたら、スープから手が伸びたり、カーテンからシマウマが出てきたり、幻覚を見るくらいのめり込んでしまった」と吐露するほど、過酷を極めたそうだが、この『呪怨』最終章で全てを乗り切った平の表情は充実感に満ちている。
平は「わたしは役に入り込んでしまうと、なかなか役から抜けられないタイプ」と自己分析。「女優に主軸を置きながらもバラエティー番組に出させていただいていることで、女優としてのバランスも保たれているんです。笑いで心を浄化して、また新たな役にチャレンジしたいです」と大きな瞳を輝かせていた。(取材:坂田正樹)
映画『呪怨 -ザ・ファイナル-』は6月20日(土)より新宿バルト9ほか全国公開