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「ユゴーの不思議な発明」の作家ブライアン・セルズニックが明かす制作過程

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児童書作家兼画家のブライアン・セルズニック
児童書作家兼画家のブライアン・セルズニック

 ニューヨークで行われた本の祭典「ブックコン」で、小説「ユゴーの不思議な発明」などでおなじみの児童書作家兼画家ブライアン・セルズニックが、自身の作品の制作過程について語った。

【写真】映画『ヒューゴの不思議な発明』ギャラリー

 ブライアンはニュージャージー州で生まれ、デザイン学校卒業後にマンハッタンの子供向けの書店で働きながら、初作品「The Houdini Box」を発表。その後「ウォーターハウス・ホーキンズの恐竜」「ユゴーの不思議な発明」などを手掛け、前作「Wonderstruck」はすでにトッド・ヘインズ監督が映画化することになっている。

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 児童書作家兼画家になった経緯は「子供の頃から好きな怪物、映画、マジック、博物館などは今でも好きで、僕の作品には子供の頃受けた影響が反映されている。1991年に出版された処女作『The Houdini Box』もそうだ。子供の頃、学校で奇術師ハリー・フーディーニを課題にしたプレゼンで、僕は子供が奇術師ハリー・フーディーニに出会うストーリーとイラストを付けて描いたことがあった。その後、デザイン学校を卒業し子供向けの書店で働くことになって、子供の頃に手掛けたフーディーニの作品に回帰し、それにイラストを加え、さらにストーリーも拡張させて出版社に持ち込んだのがきっかけになった」と振り返った。

 「ユゴーの不思議な発明」について「あの作品の宣伝中に、ある読者が僕のもとにやって来て、『この作品は、最終的にはわれわれ個人がいかに家族を形成していくかが描かれていると思う』と語った。その時まで、自分がそれをテーマに描いていたことに気づかなかった。ただ、それと同じようなテーマが『Wonderstruck』にもある」と答えた。

 作家兼画家のブライアンの制作過程は「唯一僕がコラボしている人は編集者トレイシー・マックで、大概は彼女にE-mailか電話で次回作のコンセプトを伝える。それから、例えば『Wonderstruck』のケースでは、図書館、博物館などに関して記された記事と、僕が人から聞いた逸話20ページ分を全てスクラップブックに集め、それを彼女に送ったんだ。すると彼女は、この作品に必要ないものを省いて、残った重要な要素だけが『Wonderstruck』の構成になった」と語った。トレイシーとの関係は必要不可欠のようだ。

 彼の作品は物語とイラストの両方でつづられ、映画化しやすいことは間違いない。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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