レスリー・キー、藤原紀香の撮影を断ってカンヌで河瀬直美監督に同行
有名写真家のレスリー・キーが16日、都内で行われた映画『あん』3夜連続大ヒット御礼トークイベントに、本作のメガホンを取った河瀬直美監督と出席した。イベントでは、レスリーが藤原紀香との撮影を断ってカンヌに駆け付けたというエピソードが明かされた。
【写真】河瀬直美監督とレスリー・キーが振り返るカンヌ国際映画祭…
レスリーは映画には一切関わっていないものの、同じビジュアルアーツ専門学校出身の河瀬監督の作品と7年前にカンヌ国際映画祭で出会って以来、ずっと興味を持っていたという。今年4月の『あん』の試写会であらためて感銘を受けた縁から、先日開催され、本作がある視点部門で上映された第68回カンヌ国際映画祭に同行。カンヌでの本作のオフィシャルスチールを担当したほか、今回の3夜連続トークショーでも自ら客席に座って河瀬監督やゲストらの写真を撮影した。
壇上にはレスリーが撮影したカンヌでの写真が並べられ、二人はそんな写真を背に和やかにトーク。レスリーは「あんなに映画で泣いたのは久々。ひょっとしたらわたしの10代の頃以来かもしれない」と本作を絶賛。試写会でも直接河瀬監督に「感動しましたよ」と声を掛けたというが、その際に河瀬監督からカンヌに着ていく衣装の相談をされたといい、会話の流れの中で「レスリーもカンヌに来たら」と河瀬から直接カンヌ行きを打診されたという。
自身の性格を、「それが絶対間違いないものだと感じたら、もうそれしか考えられない性格」と分析したレスリーは、河瀬から直接打診された後は、「(撮影を約束していた)いろんな方に理解をいただいて」カンヌ行きを決意したと告白。河瀬監督はレスリーがカンヌ行きのために藤原の撮影を断っていたことを明かすと、「今なら許されないかもしれないね」と苦笑いで当時の様子を述懐した。
さらに、レスリーはカンヌであらためて監督の「本気の生き方に感銘を受けた」と話し、「この映画への思いや、カンヌでの河瀬監督や、素晴らしい出演者たちの喜びをとにかく記録したかった」としみじみ。レスリーが撮ったカンヌのスチールは後日、メディアなどで発表されていく予定だという。(取材・文:名鹿祥史)
映画『あん』は公開中