リリー・フランキー、『海街』続編を切望するも「すずがグレてたら傷つくな」
綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが4姉妹にふんする映画『海街diary』のティーチインイベントが21日、都内で行われ、本作で喫茶店「山猫亭」の店主・福田仙一役として出演しているリリー・フランキーとメガホンを取った是枝裕和監督が出席。早くも「続編が観たい」と切望するリリーに会場から大きな拍手が沸き起る中、「でも、続編ですずがグレてたらホント、傷つきますね」とジョークを飛ばし、拍手が一瞬にして大きな笑いに変わった。
作品を観て何度も涙を流したというリリーは、「映画の空気感が途切れず、物語が続いていく中で、知らぬ間にここの住人になっていて、姉妹も、周りの人たちも、海も街も建物も、みんなですず(広瀬)を受け入れていく感じがジワジワ染みてくる」とゾッコンの様子。ところが、感動とともにエロスも感じたというリリーは、「例えば、四季の移り変わりを長澤さんの肉体で表現しているところもありますよね。あ、ヘソ出してきた、夏になったんだな、とか。なんというか、長澤さんだけでなく、4姉妹の生々しい生命力を感じた」と持論を展開。
これに対して是枝監督は、「お葬式と法事が何度も出て来るので、死をめぐるエピソードに全体がくるまれちゃうと、美しくて悲しい話になってしまう。でも、10代、20代の女の子4人が暮らしていることをきちんと出したかったので、『肉体』や『食べる』ことをお葬式や法事の対極として、誰かが体現しないといけないと思った。幸(綾瀬)は女性を封印してあの家を支えているので、それができるとすれば次女の佳乃(長澤)と千佳(夏帆)だったんですね」と解説。するとリリーは、「なるほど、計画的にエッチな気分にさせられていたんですね」と妙に納得していた。
本作は、吉田秋生の同名ベストセラーコミックを映画化した家族ドラマ。音信不通だった父親の葬儀をきっかけに共同生活を始めた3姉妹の幸、佳乃、千佳と腹違いの妹すずの心の交流を、鎌倉の四季を通して描く。(取材:坂田正樹)
映画『海街diary』は全国公開中