人工知能が映画に引っ張りだこ!変幻自在な活躍ぶりとは
ソフトバンクから感情認識機能を搭載したパーソナルロボット「Pepper」が一般発売され、人工知能が身近な存在として注目されている昨今、映画の題材としてもさまざまな姿で表現され、活躍の幅を広げている。ロボットが知的な思考を持ち、コミュニケーションが取れるという時代はすでにやって来ている。
映画の中に人工知能が登場し始めたのは、1960年代頃からで『2001年宇宙の旅』(1968)で描かれた人工知能HAL 9000の不気味な存在感は、映画史に残る衝撃を与えた。その後、近未来を表現する上で欠かすことのできない存在となり、『エイリアン』(1979)、『ターミネーター』(1984)、『アイ,ロボット』(2004)、『トランセンデンス』(2014)など、主にSFやアクション作品で重宝されてきた。現在公開中の『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』では、人類を攻撃する恐ろしい敵として描かれている。
当初は人類の脅威として扱われることが多かった人工知能も、最近では多種多様な姿を見せている。『A.I.』(2001)、『チャッピー』(2015)では、人工知能をピュアなものの象徴と位置付け、子供の姿に投影して表現し、観客の共感を得るのに一役買っている。また、『僕の彼女はサイボーグ』(2008)、『her/世界でひとつの彼女』(2013)では、人工知能が恋愛対象となり、魅力的なヒロインという大役を十分に演じきっている。
人工知能はアクション、ヒューマン、ラブロマンスと、作品によって全く違う描かれ方をし始め、観客にとっても親近感が増しているといえる。新たな登場人物として迎えられた人工知能は、今後も変幻自在に活躍していくだろう。いつの日か、人工知能が映画を監督する日が来るかもしれない。(編集部・香取亜希)
映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』は全国公開中