『ミッション:インポッシブル』第5弾にヒッチコック『汚名』の影響
トム・クルーズ主演の大ヒットシリーズ第5弾『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』のクリストファー・マッカリー監督が、影響を受けた作品を明かした。
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トムとは映画『ワルキューレ』(2008)以降、『アウトロー』(2012)をはじめ脚本家/監督として何度もタッグを組み、好きな映画、なぜその映画が好きなのかが全て同じだというマッカリー監督。アルフレッド・ヒッチコックやシドニー・ポラックの作品がよく話題に上り、ストーリーテリングの仕方などを話し合うのだという。
中でもトムが大好きな映画としてヒッチコックの『汚名』(1946)を挙げたマッカリー監督は、「僕たちは(同作に主演した)イングリッド・バーグマン、ケイリー・グラントを理想だと思っているんだ」と切り出すと、同作における撮影方法を『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』にも反映させていることに言及。
「『汚名』ではクローズアップをとても気をつけて使っているが、今日のアクション映画の撮影に使われるテクニックは、カメラを揺らし、実際には危険はないという事実を隠すというものだ。危険に見えるのはカメラワークによってなんだ。僕たちがやろうとしているのは、そこから一歩引いて、アクションを傍観して展開させるということ。安全なやり方でアクションをやるより難しくなるけれど、僕たちはそうやっている」。
また、マッカリー監督は、シリーズ第1弾『ミッション:インポッシブル』のブライアン・デ・パルマ監督もヒッチコックから大きな影響を受けているとし、第5弾の制作にあたりデ・パルマ監督の第1弾と『アンタッチャブル』(1987)を参照したそう。「それらで彼が使った映画制作テクニックを参考にしながら、ひどいながらも模倣しようとしているんだ。彼は素晴らしい。いわばお手本にしている」と続け、本作を一大フランチャイズでありながら、古き良き時代の映画の要素を持った作品にしようとしていることをうかがわせた。(編集部・市川遥)
映画『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』は8月7日より全国公開