エクスペ3作、ヒットのワケを探る
第4作の製作もうわさされているシルヴェスター・スタローン製作・主演の人気アクション『エクスペンダブルズ』シリーズ。同シリーズがなぜこんなにもヒットしたのか、その理由を検証した。
豪華スター&ド派手なアクションの『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』作品情報
本シリーズの大きな魅力はスタローンの号令の下、結集した新旧アクションスターの競演。とりわけ「旧」の顔ぶれは豪華そのものだ。スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガー、ブルース・ウィリスら大物との共演という、彼らの全盛期にはできなかったことが実現。さらに2作目ではジャン=クロード・ヴァン・ダム、3作目では「インディ・ジョーンズ」ことハリソン・フォードや「マッド・マックス」ことメル・ギブソンをも引きずり込むことに成功。アクションファンにとって、これはまさしく「夢の競演」といえよう。
だが、これだけのメンツがそろうと肝心のアクションも、激しくなければ観客も納得しない。スタローンをはじめとする老雄たちの奮戦はもちろん、ジェイソン・ステイサムら「新旧スター」のうちの「新」の面々が脂の乗った立ち回りを披露。銃撃戦もスゴければ、ヘリや列車を駆使したスペクタクルも圧倒的。スター結集映画らしく見せ場もトコトン派手である点が観客を引きつける要因といえるだろう。
また、本シリーズに関しては面白いデータが存在している。なんでも本国アメリカでの興収よりもその他の国の合計興収の方が高いというのだ。ハリウッド映画では平均的に、全米興行収入とその他の国での総興行収入の割合はフィフティーフィフティーといわれているが、『エクスペンダブルズ』シリーズは世界興収の7割以上をアメリカ以外の国で上げているのだ(Box Office Mojo調べ)。これは肉体で語り、言語の違いを乗り越えやすい、いかにもアクション映画らしい事象である。日本を含む世界の観客が熱狂するのも十分にうなずける。
4作目には、元「007」俳優のピアース・ブロスナンや往年の人気レスラー、ハルク・ホーガンの出演もうわさされており、今後も引き続きこのシリーズの行方から目が離せなさそうだ。(文・猿園楽)
映画『エクスペンダブルズ』シリーズは8月28日午後10:00よりWOWOWシネマにて3作一挙放送