ポール・ラッド、アントマンのスーツを試着して冷静さを失う
マーベルが手掛けた待望の新作『アントマン』について、主演ポール・ラッドが語った。
本作は、刑務所を出所したばかりのスコット(ポール)が、なかなか職に就けなかったある日、科学者ハンク・ピム(マイケル・ダグラス)に見いだされ、特殊スーツを着用して体長が15ミリに変化する「アントマン」になるように命じられ、過酷な訓練を経て、世界を救う任務に就くというもの。映画『チアーズ!』のペイトン・リード監督がメガホンを取った。
マーベル作品の主役をオファーされたことは予想外だったそうだ。「何か違ったことをやりたいと思っていた。特にここ2、3年の僕は、出演したのはほとんどコメディー作品だったから、違ったジャンルの映画に出演したいと思っていた。ただ、マーベルの世界だけは、出演することは予想もできなかったし、自分でもあの世界に入ることができると思っていなかった。でもオファーされる機会があって、得意な気持ちになり、考えることもなしに決めたんだ」と明かした。
ポールは今作で脚本家としてクレジットされている。「脚本家はやりがいがあったが、脚本兼監督予定だったエドガー・ライトが製作前に降板したり、マーベルの望むやり方になったりして、くじけそうになったこともあった。最初にエドガーとジョー・コーニッシュが書いた脚本があり、その脚本を基に僕らでアイデアを出し、その後アダム・マッケイが加わった。彼は映画『俺たちニュースキャスター』で組んだが、いつも部屋の中で一番頭の切れる人物で、彼の参加で本格的な脚本になった。だが、その後もまたエドガーとジョーの脚本に回帰したり、また新たなアイデアを加えたりと、さまざまな改稿がなされてきた。最後にペイトンも加わり、最終的に集団の努力による脚本になった」と語った。
『アントマン』のコスチュームについて「最初に見た時、すごく格好よいと思った。特にヘルメットは僕が子供の頃に観た映画『スター・ウォーズ』シリーズのストーム・トルーパーをほうふつさせた。その後寸法合わせを2、3回して試着し、実際に試着すると冷静さを失うくらい興奮して、撮影のため立ち位置をマーキングした際には、これこそが真のスーツだと思ったよ」と興奮気味に語った。
映画は、エドガー・ライトは降板したものの、彼の好みそうなコメディーの要素がふんだんにちりばめられ、ひと味違ったマーベル作品になっている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)
映画『アントマン』は9月19日より全国公開