野田聖子議員、戦争を知らない世代が学ぶ大切さを力説
映画議員連盟主催による『日本のいちばん長い日』の特別試写会が27日、都内の憲政記念館で行われ、同連盟会長の野田聖子衆議院議員が、会場に足を運んだ約40名の議員を前に「まさに今、平和とは何だと、安全保障とは何だと、すさまじい議論をする中で、賛否両論ありますが、共通しているのは『戦争を知らない』という原点。そういう(戦後世代の)われわれがこういう作品を通じて何か得ることができれば。皆さんと素晴らしい時間を共有したい」と力強く語った。同試写会にはメガホンを取った原田眞人監督も登壇した。
本作は、半藤一利のノンフィクション小説を『クライマーズ・ハイ』『わが母の記』などの原田眞人監督が映画化した歴史ドラマ。太平洋戦争末期、連合国がポツダム宣言の受諾を迫る中、降伏か本土決戦かの選択に苦悩する昭和天皇(本木雅弘)、阿南惟幾陸軍大臣(役所広司)、鈴木貫太郎内閣総理大臣(山崎努)を中心に歴史の舞台裏を描く。
同連盟の会長を務める野田氏は、「映画議員連盟は長い歴史を持っているのですが、地味な活動をしているので、なかなか脚光を浴びることはありません。映画を通じて議員の皆さんにインスピレーションを持っていただくことを主旨に活動しているわけですが、今回は久しぶりに大勢の議員さんにお越しいただき、それだけ関心を持っていただいたと思っています」と笑顔でコメント。
一方、この日初めて憲政記念館を訪れた原田監督は、「素晴らしい劇場ですね。ぜひ、新国立競技場予算をぶんどっていただいて、ここで何回も映画が上映できるようにしていただきたい」とチクリ。内容については、「政治の歴史、日本の歴史に詳しい先生ばかりですので(上映前につき)触れませんが、昭和天皇が、日本の映画として、初めて主役クラスの1人として登場しますので、70年前、鈴木首相と阿南大臣と3人でタッグを組んで、いかにポツダム宣言受諾に持ち込んだか、そのプロセスをぜひ観ていただきたい」とアピールした。(取材:坂田正樹)
映画『日本のいちばん長い日』は8月8日より全国公開