オダギリジョー×蒼井優×松田翔太!山下敦弘監督『オーバー・フェンス』に豪華キャスト集結
俳優のオダギリジョー、蒼井優、松田翔太が、佐藤泰志の最後の芥川賞候補作を山下敦弘監督が映画化する『オーバー・フェンス』に出演することが明らかになった。
綾野剛が主演した『そこのみにて光輝く』や熊切和嘉監督の『海炭市叙景』などの原作者である佐藤は、中上健次や村上春樹とも比較され、芥川賞や三島由紀夫賞の候補に何度も挙がるが受賞には恵まれず、41歳で自ら命を絶った昭和の作家。佐藤が小説を諦めかけ、函館の職業訓練校で過ごした経験を通して執筆した小説を下敷きにした本作は、函館の短い新緑の季節を舞台に、妻に見限られて故郷に戻ってきた男と鳥になりたいと願うホステスの大人のラブストーリーを描き出す。
配役は、失業保険で暮らす元サラリーマンの職業訓練校生・白岩義男にオダギリ、鳥になりたいと願う風変わりなヒロイン・田村聡に蒼井、白岩に興味をもつ職業訓練校生の代島和久に松田となっている。
主演のオダギリは、「函館での1か月は合宿のような状況だったので、この作品の事だけに集中できたし、みんなで過ごす時間は劇中の関係性を見事に反映したり、より深めたり、貴重な時間でした」と述懐し、「愚作になるはずがないと確信しています」と自信をのぞかせた。
蒼井も「長い間、この作品に出会うことを待ち続けていたような気が今しています」としみじみ。「それくらい、この現場の過酷さも喜びも想像を絶するものでした。大切な仲間に出逢えたことに心の底の底から感謝します」と充実した撮影を振り返った。なお、北海道・函館を中心に行われた撮影は7月17日にクランクアップ、現在は編集作業中で、2015年冬の完成を予定している。(編集部・吉田唯)
映画『オーバー・フェンス』は2016年晩夏にテアトル新宿ほか全国公開