「NARUTO-ナルト-」作者、新作SF漫画の準備中!
日本の人気漫画「NARUTO-ナルト-」の作者・岸本斉史が、ニューヨークで行われたアップルストアのイベントに参加し、アメリカのファンの質問に答えた。
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同漫画は、落ちこぼれ忍者・うずまきナルトが、里の一番の忍者である「火影(ほかげ)」を目指し、仲間と共に数々の試練を乗り越えて成長していく過程を描いたもの。週刊少年ジャンプで1999年から2014年まで連載され、コミックス全72巻+外伝1巻の国内発行部数は累計1億4,000万部を超える。
同作が世界でも評価されていることについて「すごくうれしく思います。日本の感覚を理解していただいたというのはうれしいですし、僕の漫画をそこまで愛してくれるのもうれしく思います」と語り、感謝した岸本。
ある漫画家はキャラクターの生い立ちなどを記したノートや手帳を所有するが、岸本はどうなのか。「そういったノートを連載の最初のころだけ作りました。あとは考える時間がなくなってきたので、少しずつあまり考えないようにキャラクターを出すようになりました。ただある程度、しゃべり方とイメージの絵だけはその後も描いていましたね」と多忙で作品へのアプローチの変化もあったことを明かした。
今作を描き始めたころから、アニメ化を念頭に入れていたのか? 「アニメ化は認識していませんでした。(当時は)まだ漫画家になれるかもわからなかったので、漫画家の絵作りをやったんですけれど、影響を受けたのが映画が大きかったので、どうしても映画的な絵作りに似てきたのかもしれません。それと、大友克洋先生の『AKIRA』が好きで、そこからの影響もあると思います」と振り返った。
成功まで苦労はあったが、もし成功しなかったら、漫画家を諦めていたのか? 「漫画家になることを諦めようと思ったことはないですけど、現実なれないかもしれないとは思いました。青年誌用の(出版されなかった)漫画も描いたこともありますし、いろいろ描いていたんですけれど、最初の担当の週刊少年ジャンプがもう一度やらないかと言ってくれたので、そこで最後と思って描いたのが『NARUTO-ナルト-』でした」と明かした。
連載が終わってから現在、1日2キロ走ったり、ウエイトトレーニングをやっているそうで、次のSF漫画を描くための準備もしているそうだ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)