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元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎、現役続行に向けた熱い思い!

第28回東京国際映画祭

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天才ボクサー辰吉丈一郎(左)を20年以上追い続けた阪本順治監督(右)
天才ボクサー辰吉丈一郎(左)を20年以上追い続けた阪本順治監督(右)

 元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎が23日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた第28回東京国際映画祭パノラマ部門作品『ジョーのあした-辰吉丈一郎との20年-』の舞台あいさつに阪本順治監督とともに来場し、現役続行に向けた熱い意志を見せた。

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 1995年に公開されたドキュメンタリー映画『BOXER JOE』で辰吉を追った阪本監督が、そこからさらに20年もの間、当時と同じスタッフで撮影を続行した本作。前日に行われた同映画祭レッドカーペットイベント同様、辰吉が登場すると、会場のファンからは熱狂的な「辰吉」コールがわき起こった。

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 「こんにちは、どうも」とあいさつした辰吉は、「俳優でも何でもないので。ボクサーなんでちょっとドキマギしています」と戸惑いを見せつつも、「よくこれだけ撮ったなという感じがしますね」と20年にわたる本作に感心した様子だった。

 一方、20年以上辰吉を追い続けてきた阪本監督は「この映画を観た辰吉君の感想は、俺が終わっていないのに何で映画は終わっているんやというものでした」と笑いながら述懐。本作の取材の開始は1995年8月。25歳だった辰吉がJBC(日本ボクシングコミッション)の規則により国内で試合が行えず、海外での試合を求めラスベガスにいた時期だった。

 そのときのことを振り返り、「本作は、彼が引退したら発表しようと思っていました。失礼な話ですが、4、5年後に作品として仕上げようと。しかしその後も彼が引退することがなかったので、ずっと撮り続けることになり。今回は20年という節目になったので、まとめてみようと思ったわけです」とその経緯を語った阪本監督。「辰吉君からは『ジョーのあさって』はいつやるんだと言われています」と笑いながら付け加えた。

 この20年間に撮影した映像は膨大なものだったというが、「今回のテーマは一人の男の引き際。技術的なこととか、話はいろいろと聞いたんですが、今回はリングを降りたときはどういう気持ちになるのか、と質問したことを中心にまとめました」と語る阪本監督。記者から辰吉に「どういう時に引退するんだと思います?」といった質問も投げられたが、「僕は現役にこだわりがある。(引退については)そんなんなってみないとわからないですね。例えば、あなたはどうやって死にます? どうやって寝ます?」と逆質問するなど、現役への強い思いがうかがい知れた。(取材・文:壬生智裕)

映画『ジョーのあした-辰吉丈一郎との20年-』は2016年2月全国公開

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