実写版『僕だけがいない街』気になる子供時代のキャスト発表

　人気漫画を原作とした藤原竜也と有村架純が初共演する実写映画『僕だけがいない街』の追加キャストが発表された。映画化発表時、大人の意識を持つ小学生、虐待を受ける少女という複雑な設定からSNSを中心に関心を集めていた子供時代の藤沼悟役、雛月加代役には中川翼と鈴木梨央が抜てきされた。

　原作の「僕だけがいない街」は「ヤングエース」（角川書店）で連載している三部けいの人気漫画で、アニメ化も決定している。売れない漫画家の主人公・藤沼悟（藤原）に、事故などの危険が迫ると時間が逆行してしまう奇妙な現象「リバイバル」が降りかかる。母の死をきっかけに「リバイバル」が起こった悟は、クラスメートが犠牲となった小学生連続殺人事件が発生する直前の子供時代に遡る。

　主人公・藤沼悟の小学生時代を約300人の中からオーディションで選ばれた中川、母親からの虐待を受けているクラスメート・雛月加代の幼少期をテレビドラマ「明日、ママがいない」や映画『リトルプリンス　星の王子さまと私』で知られる人気子役の鈴木が演じることとなった。さらにベテランの杉本哲太、Netflixで製作される又吉直樹の同名小説が原作のドラマ「火花」で主役として抜てきされた林遣都の出演も決定。そのほか、NHK朝の連続テレビ小説「純情きらり」の福士誠治、『THE NEXT GENERATION パトレイバー　首都決戦』の森カンナといった追加キャストも発表された。

　今回、子供時代の悟と加代を演じた中川と鈴木は「大人の心を持った幼少期悟役を演じるのはとても難しいと思うけど大人の気持ちになったつもりで一生けん命がんばりたいと思います」（中川）、「難しい役ですが、加代の気持ちになって苦しみや悲しみ、希望が表現できたらと思います」（鈴木）と意気込んだ。メガホンを取った平川雄一朗監督は二人に対して「翼君がほかの子供たちをリードしていて、（大人時代を演じる）藤原になりきるために私服も似せたりしていて、その成長ぶりには驚かされました。梨央ちゃんに関しても、原作を日頃研究していたと聞いたのですが、漫画の世界から飛び出して来たように役に没頭していて素晴らしかったです」と称賛を贈った。（編集部・那須本康）

映画『僕だけがいない街』は2016年春全国公開