ロビン・ウィリアムズの止まらない即興を『アラジン』共演者が振り返る
大ヒット映画『アラジン』のダイヤモンド・エディションの発売を記念して、同作に出演した声優リンダ・ラーキン、ギルバート・ゴットフリード、ジョナサン・フリーマンが語った。
【動画】故ロビン・ウィリアムズさんの出演シーンを集めた特別映像
同作は、「アラビアン・ナイト」を下敷きに、三つの願いをかなえる魔人ジーニーが宿ったランプを手にした青年アラジンの冒険と、王女ジャスミンとの恋を描いたファンタジーアニメ。リンダはジャスミン役、ギルバートはオウムのイアーゴ役、ジョナサンはジャファー役の声優に挑戦し、脚本・監督・製作をジョン・マスカーとロン・クレメンツが務めた。
リンダは当時のディズニーの変革に気付き始めていたそうだ。「アニメ映画『美女と野獣』が公開されて、それ以前の『リトル・マーメイド/人魚姫』が単なる偶然のヒットではなかったことに気づかされたの。『アラジン』に関わり始めた時は、まだ『美女と野獣』は製作段階で、あの映画が公開されて成功を収めてから、わたしたち出演者は、凄いアニメ大作に関わっているんだと認識し始めたわ」と語った。
ジーニーの声を務めた故ロビン・ウィリアムズさんとの共演について、ジョナサンは「彼とはスタジオで1日だけ共に仕事をした。僕のジャファー役のほとんどのシーンは、イアーゴ役のギルバートとのシーンで、アラジン役のスコット・ウェインガーとジャスミン役のリンダとのシーンも少々あったが、最も記憶に残っているのは、ロビン・ウィリアムズと過ごした時間だった。彼はまるでスーツケースの中から次から次へと服を取り出すように即興をやるため、僕も飛び込んで即興をやれば良いのか、それとも脚本に従ってやらないほうが良いのか迷ったくらいだ」と振り返った。
ギルバートは、イアーゴを描いたアニメーターに会ったそうだ。「それぞれのキャラクターを別々のアニメーターが手掛けていて、僕が演じたイアーゴのメイン・アニメーターはウィル・フィンという人物だった。彼はまず僕の風刺画を描いて、それをオウムであるイアーゴに変形させた絵を描いた。つまり完成したイアーゴは、僕からにじみ出たキャラクターなんだ」と明かした。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)