三谷幸喜監督、『スター・ウォーズ』に完敗宣言!「卑怯な奴らだ」と恨み節
三谷幸喜監督が9日、都内で行われた映画『ギャラクシー街道』特別講座イベントに出席し、ネット上で受けている不評を気にしてか、愚痴を吐きまくった挙げ句、最新作の公開を控える『スター・ウォーズ』を引き合いに出して完敗宣言をし、会場を大いに盛り上げた。
本作は、宇宙の片隅にある小さなハンバーガーショップを舞台に、そこで働く人々と客たちが織りなす悲喜こもごもの宇宙人模様を描いた、SF映画史上最も笑えるスペースロマンティックコメディー。
10月24日に公開初日を迎え、2週連続で興行収入ランキングNo.1を記録し大ヒット上映中だが、ネット上のレビューでは不評が相次いでいる本作。そんな世論を受けてか、三谷監督は「今まで何本か映画を撮らせてもらっているのですが、街を歩いていて『観ましたよ』と言ってくださる人がこんなに多い映画は初めてなんですよ」と訴え、「みんなが僕を励ましてくれているような感じがするのが不思議でしょうがない」と首を傾げて笑いを誘った。
この日は、SMAPの香取慎吾と約500人の観客を生徒役に、三谷監督が本作をより面白く鑑賞するための特別講座を開講した。「宇宙と映画の関係」を語る際、同じSF映画の人気シリーズ『スター・ウォーズ』を持ち出した三谷監督に、香取は「こんな大作がくる今年に、なんで『ギャラクシー街道』をやろうと思ったんですか?」と本音をポロリ。12月18日に封切られる全世界待望のシリーズ最新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』と上映期間がかぶったことについて、偶然なのかと問い詰める香取に三谷監督は、「企画はこっちが先だった。向こうがぶつけてきた」と強気な姿勢。しかし、「結果的にライバルになって、負けました」と戦わずして完敗宣言すると、「卑怯な奴らだ。何も今年やらなくてもいいのに……」と渋い顔でつぶやいた。
さらに三谷監督は、「『ギャラクシー街道』はSFか?」という講義で、「ちまたではあんなのSFじゃないと言う人もいるわけです。何を怒っているんだ、バカヤローと思いますよ」とヒートアップし、「SFはサイエンス・フィクションの略。『ギャラクシー街道』はどう見てもSFですよ」と声を張る。ところが、「すごく不愉快(Sugoku Fuyukai)と言っている人がいる」と自虐ネタに走ると、「もうホントごめんなさいと言うしかない」とやけっぱちにぶっちゃけ、会場を笑いの渦に巻き込んだ。(取材・文:鶴見菜美子)
映画『ギャラクシー街道』は全国公開中