「ザ・オフィス」レイン・ウィルソン、いじめられていた過去を明かす
テレビシリーズ「ザ・オフィス」のドワイト役でおなじみのレイン・ウィルソンが、自叙伝「ザ・バスーン・キング:マイ・ライフ・イン・アート、フェイス・アンド・イディオシー(原題) / The Bassoon King: My Life in Art, Faith and Idiocy」について語った。
自叙伝を執筆することになった経緯について「5年前に僕と友人は、『ソウルパンケーキ:チュー・オン・ライフズ・ビッグ・クエスチョンズ(原題) / SoulPancake: Chew on Life’s Big Questions』という、ソウルパンケーキのサイト(アーティスト、詩人、事業家などをサポートするサイトで、現在はメディア会社となり、YouTubeチャンネルも持つ)を基にした本を出版した。その本は、人生の旅路を通して、大きな哲学的な問題を探るもので、僕はその本の序文を書いていたが、それを読んだ友人たちが、この序文には、より大きなストーリーになる書籍の内容を感じさせるものがあると言ってくれた。ちょうどその頃『ザ・オフィス』の撮影が終了し、自由な時間ができたことで執筆したんだ」と明かした。
その内容について「僕は長い間、ニューヨークの俳優として活動しながら、そのほとんどは極貧の暮らしだった。十代の頃は、極端なくらいオタクだった。当時は、今のようにオタクが受け入れられる世界じゃなかったから、学校で何度も殴られたりした。それでも、自分のアーティストとしての人生や、精神面の目標を掲げていて、特にこの目標に関してもっと掘り下げて書いてみたいと思ったんだ」と辛い体験も口にした。
宗教的な信念について「実は、この本を執筆する前に多くのセレブの自叙伝を読んだが、その多くは、読書後に、彼らについてそれほど学べることがなくて残念だった。個人的には、そのセレブがいかに人生の中で葛藤してきたかが重要で、そこに人々も共感を持つんだ。僕はバハーイー教の信者の家庭で育ち、高校などでは仏教やイスラム教のコーランなどを学んだが、ニューヨークで俳優になってからしばらく、ボヘミアンな生活を送り、バハーイー教とは関わろうとはしなかった。でも俳優として成功を収めたときに、精神的には不幸だったことから、宗教に回帰したんだ」と振り返った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)