18メートルのアパトサウルスに『アーロと少年』監督が大興奮!
ディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』のピーター・ソーン監督が来日し、3日、「恐竜博2016」が行われる国立科学博物館で18メートルもの恐竜、アパトサウルス(骨格標本)と感激の対面を果たした。
アパトサウルスの子供アーロを主人公に、恐竜と人間の子供を待ち受ける大冒険を描く『アーロと少年』。「映画の主人公アーロと同じアパトサウルスに会いたい」というソーン監督の希望から、同館の真鍋真博士とのトークセッションが実現した。ソーン監督は「全身の80パーセントが実物というアパトサウルスに会うのは初めて。とにかく本当に素晴らしいね」と終始、興奮冷めやらぬ様子で、「尻尾は引きずらずにピンと張って素早く動いていた」「長い首では高いところの植物を食べていたわけではなく、水平に伸ばして周りのものを食べていた」という真鍋博士の説明にじっくりと聞き入っていた。
いち早く『アーロと少年』を鑑賞したという真鍋博士は、「もし隕石の衝突がなく、恐竜が絶滅せずに進化を続けていたらどうだったのかという斬新な設定が素晴らしく、インスピレーションを駆り立てられた」とソーン監督を絶賛。これに対し、ソーン監督が「映画の中では、家族というものを大切に描いた。映画を作るにあたってリサーチしたワイオミング州は非常に厳しい土地で、家族が助け合って生きているし、わたしの家はニューヨークの商家だが、やはり家族で助け合っていた。わたしもこの映画を作っている5年の間に2人の子供の親になったし、そういう思いが全てアーロの家族のシーンに込められているんだ」と明かすと、真鍋博士は「恐竜の一部は鳥類に進化して、色や模様やジェスチャーを目で見たり、鳴き声でコミュニケーションを取るという進化を遂げ、群れや家族で暮らしている。恐竜だって親子のコミュニケーションを進化させていたことが続々と明らかになっている」と応じ、興味深い話題の応酬に聴衆を引き込んだ。
そしてソーン監督は、「この映画は、アーロが子供から大人へ成長していく物語。感じてもらいたいのは、愛や友情を通して、勇気を持って前に進めるんだってことなんだよ」とメッセージを送った。(取材・文:タナカトシノリ)
映画『アーロと少年』は3月12日より全国公開
「恐竜博2016」は3月8日から6月12日まで国立科学博物館にて開催