「恋愛するなら俳優やめる!」ストイックで超美形、真剣佑の素顔とは
末次由紀の人気コミックを映画化した『ちはやふる -上の句-/-下の句-』で、広瀬すず演じるヒロイン・千早の幼なじみ、綿谷新を演じた真剣佑が、本格的映画出演となった本作に懸けた意気込みを語り、知られざる素顔を明かした。
本作は競技かるたの世界に魅せられた等身大の高校生たちの青春群像劇。出演にあたって真剣佑は「自分以外にこの新を演じられる人間はいないという強い気持ちで挑みました」と激戦のオーディションに臨み、役を射止めた。
現在19歳の真剣佑は、ロサンゼルス生まれのバイリンガル。アメリカ育ちながら「日本人よりも日本人だねと言われることが多い」らしい。とはいえ、競技かるたの世界は初めて。オーディション後、「小泉(徳宏)監督から『もののあはれ』を感じられるようになってきてほしいと言われました」と2週間福井へ。福井育ちという新になりきるための準備だが、制作側から自転車とアパートを用意されただけだったそうで「福井のかるた協会『福井渚会』で武者修行しながら、リアルな福井弁を学ぶ日々でした」と振り返る。
「原作の『ちはやふる』で競技かるたの人口も増えたというのに、演じる自分がニセモノに見えることだけは絶対にイヤでした」という彼は、激しい札の取り合いで、『かるたダコ』に突き指、擦り傷だらけになりながらもマスター。「新として絶対に演じるんだと思っていましたから、全部身に付けて東京での撮影に戻りました。全て貴重な体験でした」と胸を張る。
インタビュー中は穏やかで丁寧な言葉を話し、年齢よりも大人びて見える。恋愛観を聞くと「今恋愛したいと思うなら、この仕事は辞めます」と即答。ストイックで仕事のことしか今は頭にないといったところ。しかし、隣の部屋で取材を受けていた共演者の野村周平が乱入すると、突然のことに驚きながらも大喜びし、「ノム先輩のことはすごく尊敬しているんです。おかげで現場も楽しくて仕方ありませんでした」と無邪気な表情を見せた。
少年時代は極真空手、レスリング、水球といったスポーツから、ピアノ、フルートという楽器も嗜むという万能ぶり。2016年、大きな飛躍のときを迎えそうだ。(取材・文:前田かおり)
映画『ちはやふる -上の句-』は3月19日、『ちはやふる -下の句-』は4月29日より2部作連続公開