常盤貴子、池松壮亮のストーカーに 揺れ動くエロス大胆に描く
女優の常盤貴子が9月公開の映画『だれかの木琴』で、平凡な主婦のはずが一通のメールがきっかけでストーカーと化していく女性を演じることが明らかになった。常盤ふんする小夜子の執着の対象となる美容師・海斗には、若手実力派俳優の池松壮亮。『もう頬づえはつかない』(1979)、『絵の中のぼくの村 Village of Dreams』(1996)、『わたしのグランパ』(2003)などの東陽一が監督・脚本を務める。
原作は、直木賞作家・井上荒野による同名小説。生活の豊かさや安定とは裏腹に、人同士のつながりが希薄となった現代で、すべての女性が感じる精神的な飢餓感、疎外感をテーマに据え、それに対峙せざるを得ない男たちの姿を描く。東監督は「女と男の間に揺れ動くエロス感覚を、サスペンスフルに、また大胆に描いた映画です。じっくりと楽しみながら観てください」と語っている。
常盤は本作への出演に「あの! 東陽一監督の映画に参加させて頂けるなんて。『ザ・レイプ』『もう頬づえはつかない』に憧れ、興奮していた女優を始めた頃の私に教えてあげたいです!」と大喜び。初共演の池松については「東陽一監督作品の一部であろうとする姿が、同じ志を抱いていた私にとっては最高の理解者であり、最強のパートナーでした」と信頼を寄せた。
一方の池松も「東監督の作品に出演できるなんて、嘘じゃないかと思いました。また一つ大きな夢が叶ってしまった気分でした」とコメント。常盤とはほとんど話す機会がなかったというが、「現場で何も言わず真摯にやってのける姿がとても印象に残っています。その強さは美しく、小夜子という一人の女性に深みと迫力を感じました」と明かしている。
本作は先月7日に千葉県流山市でクランクインし、31日にクランクアップ。小夜子の夫・光太郎役で勝村政信、海斗の恋人・唯役で佐津川愛美も出演する。(編集部・中山雄一朗)
映画『だれかの木琴』は9月、有楽町スバル座・シネマート新宿ほか全国公開