風間俊介、猫をつかめず3時間越えの撮影秘話を明かす
映画『猫なんかよんでもこない。』の大ヒット&猫の日Wメモリアル上映会が20日、都内で行われ俳優の風間俊介と原作者の杉作が登壇し、風間は猫とのある短いシーンで大苦戦し、3~4時間もそのシーンの撮影に費やしたことを明かした。
同作は、パッとしないボクサーと、チンとクロという名の2匹の猫たちが何げない日々の暮らしの中で絆を深めていく物語。原作者の実体験をもとにしており、猫と生活を共にする人であれば感じる「猫あるある」を描いている。風間は「ほんとにこの大ヒット舞台あいさつができるのが嬉しい。公開したときにできたらいいなと言ったけど、こればっかりは皆さんが好きになってくれないとできないことなので。ありがとうございます」と感無量な様子で感謝を告げた。杉作は「こんなにヒットして嬉しいです。ほかの言葉が浮かびません。単純にすごい」とあいさつ。
この日は、Facebookで一般公募した質問への回答も行われ、猫との共演で時間がかかったシーンについて風間は「僕が寝ているところで、猫が僕の上を走って、それをつかんで『食っちまうぞ』というシーン(の撮影)に3時間~4時間。短いシーンだけど、あいつらが、僕がつかめる間合いにきてくれない。起き上がった瞬間、散っていってつかめなかった」と苦笑い。
しかし、本編のクライマックスで、チンが主人公の腕に寄っていって、腕の中で寝るというシーンの撮影については、「チンが僕に寄ってきて、寝るという僕にはどうしても手伝うまでしかできないシーン。でも1回と2回やって、両方成功した。撮影終盤だったので、どれだけあいつと僕がコミュニケーションを取れているか、(僕の)腕の中が気持ちいいか試されているシーンだった」と回答する風間。「まず撮影前に僕は寝ていて、チンも腕の中で10~15分寝て、チンを起こして引き離した。そして撮影を始めたら、また腕の中に戻ってきた。ほんとに今まで一緒にいたことの積み重ねのシーン。腕の中にきた瞬間やった! 勝った! と思った」と猫との絆が深まっていたことが嬉しかったようだった。
一方、原作者・杉作の奥さんがモデルとなったヒロイン・ウメさんを松岡茉優が演じており、杉作は「(杉作の奥さんは)映画の中でウメさんが一番良かったと言っていた。風間さんの前で言っていいかと思ったけど」と裏話も報告していた。(取材・文・波江智)
『猫なんかよんでもこない。』は全国公開中