松山ケンイチ、超絶肉体改造を明かす「うぶ毛全剃り&ポッコリおなかに」
俳優の松山ケンイチが、主演映画『珍遊記』で演じた、丸刈り&お尻丸出しの主人公・山田太郎になるための肉体改造を中心に、その役づくりの過程を振り返った。本作は、悪名高き不良少年・太郎の妖力を僧侶・玄奘が宝珠の力で封じ、天竺を目指して共に旅をするさまを描いたコメディー。
原作は、唯一無二の存在感を放つ孤高の漫画家・漫☆画太郎による「珍遊記~太郎とゆかいな仲間たち~」であり、マニア的な人気を誇るギャグ漫画。1990年より週刊少年ジャンプで連載され、シリーズ累計の販売数は約400万部を記録している。オムニバス映画『ユメ十夜』で松山とタッグを組んだ山口雄大が監督を務める。
主人公・太郎を演じるにあたり、松山は、「30歳の男が、妖力を封印された後の太郎の子ザルのような感じを出すのは、普通に考えたら成立しないだろう、と。そこにあえて挑戦していくわけですから、かなり難しいなと思っていたんです」と前置きし、「でも(監督の)雄大さんには明確な太郎のイメージがあったので、事前にいくつか指示を受けました」と話す。
具体的には、太郎は毛がないイメージとのことで、松山は全身のうぶ毛を剃った。また、監督からの「この作品の太郎が筋肉隆々だと気持ち悪い。プニプニさせて、おなかをポッコリと出してほしい」という求めに応えるために松山は地道な手法を選ぶ。「実は、ちょうど別の作品のために体を鍛えていたんですけど、この撮影の前からは腹筋を緩めて、おなかを突き出すようにしていました」と幼児体型を彷彿させる姿に。
そもそも松山は憑依(ひょうい)型俳優として、これまでに映画『DEATH NOTE』シリーズのL(エル)役、映画『デトロイト・メタル・シティ』のヨハネ・クラウザー・II世、テレビドラマ「ど根性ガエル」のひろしなど原作モノの実写化における数々の難題を乗り越えてきた。小中学生も視野に入れたダークなピクサー作品風のものを目指したいという、山口監督の思いをくみ取った本作でも、見事な脱ぎっぷりと振り幅のある芝居で、原作のエッセンスを見事に再現している。(取材・文:南樹里)
映画『珍遊記』は2月27日より新宿バルト9他にて全国公開