『マッドマックス』メイクアップスタッフ、銀のスプレーの人気ぶりを明かす
現地時間27日、第88回アカデミー賞メイク・ヘアスタイリング賞の候補者たちが出席するシンポジウムがアメリカ、ロサンゼルスで行われ、ノミネート作品『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のメイクアップ担当者たちが出席、同作の裏話を明かした。
シンポジウム前に行われたレセプション会場では、劇中で使用された特殊メイクの数々を展示形式で紹介。『マッドマックス』は、環境汚染によって肉体が変化した人間たちの姿を、強烈なインパクトのビジュアルで表現し、注目を浴びていた。
ノミネートされているメイクアップ班の一人で、本作では入れ歯などの制作を担当したというダミアン・マーティンは、撮影時の苦労について「カーチェイスの撮影で、俳優陣が車から降りるたびにメイクをチェックしなくちゃならない。シーンによっては、100人くらいの規模の群衆になるからね。それが一番大変だったかな」と振り返る。
個性的なキャラクターが登場する中でも一際強烈な印象を放つのが、火を噴くギターを持ったキャラクター、コーマドーフだ。ダミアンは、「多くは衣装チームが作り上げたんだけど……」とつぶやきつつ、「僕も一番気に入っているキャラだよ」と笑顔。「マックスとのファイトシーンで彼のマスクが取れて盲目であることがわかるんだけど、実際に俳優の目を隠してしまったんだ。だから彼は、ほとんどのアクションを目隠し状態でこなさなくてはならなかった。本当にクレイジーだよね」と笑顔。「あと、口の両端をホチキスみたいな金具で止めているスリットもグレートだ。本気でマッドなキャラクターだと思っているよ」。
レスリー・バンダーボルト、エリカ・ワーデガも参加したシンポジウムでは、観客から、劇中に登場する白塗りの武装集団ウォーボーイズが口に吹きかける銀のスプレーが何でできているのか質問が飛ぶ場面も。エリカは、ケーキのデコレーション用のパウダーやスプレーにアルコールなどを混ぜて作られていると語ると、「ちなみに、ネット通販で(銀色の)ケーキ用スプレーを見ると、コメント欄が『俺を見ろ!』だらけになってるのよね」と明かし、笑いを誘った。(編集部・入倉功一)