『アイアムアヒーロー』、世界三大ファンタスティック映画祭で4冠の快挙
花沢健吾の人気コミックを実写化した映画『アイアムアヒーロー』が、世界三大ファンタスティック映画祭の一つとされる、ポルトガルのポルト国際映画祭で現地時間5日に観客賞、優れたアジア映画に贈られるオリエンタルエキスプレス特別賞をW受賞したことが明らかになった。
同作は、「ビッグスピリッツコミック」で連載中、累計600万部の売り上げを記録したベストセラー漫画を、大泉洋、有村架純、長澤まさみを主演に迎え、『図書館戦争』『GANTZ』シリーズの佐藤信介監督が実写映画化したパニックホラー。昨年10月に行われた第48回シッチェス・カタロニア国際映画祭(スペイン)で観客賞及び最優秀特殊効果賞を受賞し、3月29日から行われるブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭(ベルギー)への出品も決定している。主演の大泉が「世界三大ファンタスティック映画祭を制覇したい!」と意気込んでいたが、ポルト国際映画祭での快挙により王手をかける格好となった。
ポルト国際映画祭のディレクター、ベアトリス・パシェコ・ペレイラ氏はコンペティション選出の理由について「演出、演技、シナリオのクオリティーが高く、コメディーの要素との掛け合わせについてもオリジナリティが高い」点にあると説明。さらに「普通の人がスーパーヒーローになり、『アイアムアヒーロー』というタイトル通りにクライマックスに向け、うまく作られている。観客が主人公になったような気分で観ることができる」としており、主演の大泉について“普通の人間”を演じることは非常に難しいが、そんな主人公が普段と違った状況に出くわすさまをゆるやかな変化をつけて演じ切ったことを高く評価。「プロフェッショナルで芯のある役者」と評している。
1981年に始まったポルト国際映画祭には、SF、ホラー、スリラー、サスペンスなどのジャンルの作品が世界各国から出品。シッチェス・カタロニア国際映画祭、ブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭と並び世界三大ファンタスティック映画祭の一つと言われている。(編集部・石井百合子)
映画『アイアムアヒーロー』は4月23日より全国東宝系にて公開