押井守監督『ガルム・ウォーズ』の原点、幻の映像が公開!
『攻殻機動隊』『THE NEXT GENERATION パトレイバー』シリーズなどで知られる押井守が構想に15年を費やした渾身の映画『GARMWARS ガルム・ウォーズ』(5月20日公開)の原点であり、これまで公に明かされてこなかった「[G.R.M.]パイロット版」の冒頭1分が公開され、押井が『GARMWARS ガルム・ウォーズ』に描き出した世界観の根源ともいえる映像があらわになった。
同作は、「実写とアニメーションは融合して区別がつかなくなる」と提唱する押井の意欲作。3つの部族間の抗争が続く星を舞台に、それぞれの部族の男女3人が奇妙な絆を育みながら繰り広げる旅と戦いを描く。押井は『イノセンス』『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』などで共に作品を作ってきたアニメーション製作会社 Production I.G と、カナダで撮影を敢行、キャストには外国人俳優を起用し、アニメと実写の境界線を取り払う、押井ならでは世界を表現した。また、日本語版プロデューサーには、スタジオジブリの鈴木敏夫が就任している。
「[G.R.M.]パイロット版」は、1990年代後半に押井監督作品として企画され、1999年に製作が凍結されたプロジェクト「G.R.M.」、通称「ガルム戦記」の3年に及ぶ稼働期間中に作られたパイロット・フィルムのうちの1本。26日より発売される『GARMWARS ガルム・ウォーズ』前売り券の先着3,000枚にDVDとして付属される。1996年に製作されて以来、2001年の東京国際ファンタスティック映画祭でのみ上映された幻のアニメーション映像であり、『GARMWARS ガルム・ウォーズ』の原点とされる作品だ。
全編で12分強の映像のうち、公開された冒頭1分に映し出されるのは殺伐とした世界。飛行する機体からミサイルのようなものが落とされ、地面に大きな穴をあける。そして、壮絶な物語の始まりを予感させるものものしいナレーションが流れ出す。同映像の製作スタッフには特技監督として「ガルム戦記」に参加した樋口真嗣も名を連ねており、樋口監督は「日本のエンターテインメントは押井守を先頭に革命が起きるんだよって、本当にそう思ってましたから。これをやらないと俺たちは変わらないんだよ」と製作当時を振り返っている。(編集部・小山美咲)
映画『GARMWARS ガルム・ウォーズ』前売り券は26日より全国の上映劇場にて発売 全国共通特別鑑賞券、ムビチケ共に1,400円(税込み)
※「[G.R.M.]パイロット版」冒頭動画は6月末までの限定公開