スノーデン事件の真相に迫る映画『シチズンフォー』、スノーデン氏出演映像
アメリカ政府が国家安全保障局(NSA)を使い一般市民にスパイ行為を行っていると暴露し、「スノーデン事件」として全世界を揺るがせた、CIAの元職員エドワード・スノーデン氏の姿を追ったドキュメンタリー映画『シチズンフォー スノーデンの暴露』(6月公開)から予告編が公開され、スノーデン氏本人が語る姿が披露された。
第87回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した本作は、米国の二大情報機関であるCIAとNSAに属した若者が、国家による一般市民の通信データ収集の実態を証拠となる内部資料と共に暴露した上、実名で名乗り出たことで全世界を震撼させた「スノーデン事件」の真相に迫り、彼の亡命までを追う。スノーデン氏自身が出演し、9.11テロ以降テロ対策の大義名分のもと国家による行き過ぎた管理体制が敷かれていると告発し、その実態に迫っていく。脚本・監督を担当したのは、スノーデン氏を独占取材したローラ・ポイトラス。
公開された予告編では、ポイトラス監督と共にスノーデン氏を独占取材した The Guardian によるスクープが、トップニュースとして世界中を駆け巡るさまが映し出される。また、香港のホテルの一室で行われたインタビューで、スノーデン氏が「IP電話は盗聴器として遠隔操作でき、この機器一つで10億件の通話や通信を監視できる」と盗聴の可能性を疑い神経をとがらせる様子や、政府がサーバーに直接侵入しているとして、Yahoo、Google、Facebook、YouTubeといった世界的な企業名が挙げられるなど、アメリカ国内だけの問題でないことがひしひしと伝わる仕上がりになっている。(編集部・高橋典子)
映画『シチズンフォー スノーデンの暴露』は6月よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開