来日中のレイチェル・マクアダムス、被災者にメッセージ「胸を痛めています」
第88回アカデミー賞で作品賞と脚本賞をW受賞した映画『スポットライト 世紀のスクープ』に出演するレイチェル・マクアダムスが16日、都内で行われた初来日舞台あいさつに出席し、14日に発生してから今も余震が続く平成28年(2016年)熊本地震に触れ、「地震のことに胸を痛めています。被害に遭われた方のことを思っていることを伝えさせてください」と被災者を思いやるコメントを残した。
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本作は、カトリック教会が組織ぐるみで隠蔽してきた数十人もの神父による児童への性的虐待という衝撃のスキャンダルを暴き、ピューリッツァー賞に輝いたアメリカの新聞「The Boston Globe」の調査報道チームの軌跡を映画化したもの。強く優しい女性記者サーシャ・ファイファーを演じたレイチェルは、その高い演技力が評価され、本年度のアカデミー賞で助演女優賞にノミネートされた。
初来日に「とても興奮しています」と笑みをこぼすレイチェルは、盛大な拍手で迎えてくれた観客に向かって「コンニチワ、ジャパン。日本に招いていただきありがとうございます」とあいさつ。上映後は拍手が響き渡っており、レイチェルは「皆様のリアクション、本当に嬉しく思います」と喜ぶと、「これは声なき者の代わりに自分が立ち上がるという作品。重要な映画で、何度でも語り、伝えるべき物語が、これだけ多くの方に支持されて良かった」としみじみと語った。
そんな作品がオスカーを受賞した夜について、レイチェルは「私の人生で最高の夜の一つになりました」と述懐。また、「受賞した時は“ショック”が一番の感情で驚きました」と自身の意外な反応も打ち明けた。さらに、「インディペンデント系で派手さがない、受賞するタイプでない映画をここまで支持してくれた観客に対して感謝の気持ちを感じました」と話すと共に、「こういうタイプの作品でもアカデミー賞を受賞できるという大きな励みになりました」と今後の作品作りに向けた意欲ものぞかせた。
この日の舞台あいさつには、花束ゲストとして片づけコンサルタントの近藤麻理恵さんも登壇した。(取材/錦怜那)
映画『スポットライト 世紀のスクープ』は全国公開中