『シビル・ウォー』キャストが明かすマーベル作品のプレッシャー
超大作『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(公開中)について、エリザベス・オルセン、ポール・ベタニー、セバスチャン・スタン、チャドウィック・ボーズマンが、4日(現地時間)にニューヨークで行われたAOLのイベントで語った。
本作は、キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)とアイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)の対立をきっかけに、最強チーム「アベンジャーズ」が分断するさまを描いたアクション大作。テレビシリーズ「コミ・カレ!!」を手掛けた兄弟監督のジョー・ルッソとアンソニー・ルッソがメガホンを取った。
スカーレット・ウィッチ役のエリザベスは、完成した映画について「巨大な空港で展開するシークエンスの詳細さには驚かされたわ。俳優陣は、事前に(シークエンスの展開を示した)プレビューやアニメーションを見させられるけれど、実際の映像でどんなことが起きているのかは、映画を鑑賞するまで全くわからなかった。先日今作を鑑賞して、一般の観客のように映像に圧倒されたわ」と興奮気味に答えた。
今作から参加するブラックパンサー役のチャドウィックは、脚本について「通常の映画の脚本は一度読むとその内容が理解でき、二度読むとそらで覚えている状態だが、今作の脚本は3、4回読まないと周りの状況がわからず、共演者や監督に発言もできない。例えばアントマンの登場シーンはコメディーのトーンに変化し、観客も(さまざまなジャンルが描かれるため)味わいのある映像体験ができると思う」と語った。また、前作でセリフの少なかったウィンター・ソルジャー役のセバスチャンは、「前作ではほとんど僕のせりふはなかったが、今作でせりふがたくさんあるのを聞かされ逆に緊張したよ(笑)」と明かした。
一つのスーパーヒーロー役で数作のマーベル作品に関わるプレッシャーについて、ヴィジョン役のポールは「観客の誰にも好みのスーパーヒーローがいて、(制作陣も)観客をそれぞれ満足させなければいけない。全てのヒーローがストーリーの一部となり、(ビルの崩壊など)ヒーローが巻き起こす問題点にも触れている。ポップコーン向きの映画だが、それら全てを描きながら娯楽大作にするのは、監督や俳優たちの素晴らしい妙技によるものだ」と語った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)