藤原竜也、蜷川幸雄さん告別式で涙の弔辞「最高の演劇人生をありがとうございました」
俳優の藤原竜也が16日、東京・青山葬儀所で営まれた演出家・蜷川幸雄さんの告別式に参列。俳優の平幹二朗、大竹しのぶ、吉田鋼太郎、小栗旬、藤原の5人が順番で弔辞を読み上げ、藤原は涙ながらに「最高の演劇人生をありがとうございました」と語りかけた。
藤原竜也、小栗旬らが参列 蜷川幸雄さん告別式 写真ギャラリー
藤原は1997年に蜷川さん演出の舞台「身毒丸」でデビューし、その後も多数の舞台でタッグを組んできた。弔辞では涙をこらえながら、およそ4分間にわたって思いを語り、「俺のダメ出しでお前に伝えたい事はほぼ言った。今すべてわかろうとしなくていい。いずれ理解できる時が来るから。そしたら少しは楽になるから」「アジアの小さな島国の小っちゃな俳優になるな。もっと苦しめ、泥水に顔を突っ込んでもがいて苦しんで、本当にどうしようもなくなった時に手をあげろ、その手を必ず俺がひっぱってあげるから」と蜷川さんの言葉を振り返った。
続けて、「悔しいでしょ。悔しくて泣けてくるでしょ。僕らも同じですよ。もっと一緒にいたかったし、仕事がしたかったです」と語りかけ、「蜷川さんからの直接の声はもう心の中でしか聞けませんけれども、蜷川さんの思いを一個一個しっかり受け継いでがんばっていきたいと思います。気を抜いたら、バカな事をしていたら怒ってください」と読み上げた。
最後は「1997年、あなたは僕を産みました。奇しくも昨日は僕の誕生日でした。19年間苦しくも、本当に最高の演劇人生をありがとうございました。蜷川さん、それじゃまた」と別れのあいさつで締めくくった。(取材・文:中村好伸)