藤原竜也、小栗旬、綾野剛、松坂桃李らが蜷川幸雄さん送る
12日に肺炎による多臓器不全のため亡くなった演出家・蜷川幸雄さんの告別式が16日、東京・青山葬儀所で営まれ、俳優の藤原竜也、小栗旬、綾野剛、松坂桃李らが弔問客と共に出棺を見送った。
藤原竜也、小栗旬らが参列 蜷川幸雄さん告別式 写真ギャラリー
昨日執り行われた通夜に続いてこの日も平幹二朗、大竹しのぶ、吉田鋼太郎、渡辺謙ら、生前親交のあった関係者や一般の弔問客を含む1,344名が参列。出棺前には長女で写真家の蜷川実花があいさつを行い、涙で声を震わせながら「現役のまま駆け抜けた人生だったと思います。生前、口癖のように『やりたいことしかやっていないので、いつ死んでも後悔はない』と話していましたので、どの時期を切り取っても幸せな人生だったと思います」と父への思いを吐露。続けて、「ただ、父の書斎へ行くとこれからやる予定だったいくつもの台本が置かれていて……。『まだまだやりたかっただろうな』と無念でなりません」と語った。
その後、出棺の際には関係者らの手によって棺が霊柩車へ運ばれ、弔辞を読んだ藤原、小栗をはじめ、松坂、綾野らが一列になり、大勢の弔問客と共に見送って、別れを惜しんだ。
“世界のニナガワ”と国内外から高い評価を受けた演出家・蜷川幸雄さんは1935年10月15日、埼玉県川口市生まれ。1955年に劇団青俳に入団し、1968年に劇団現代人劇場を創立。舞台「真情あふるる軽薄さ」(1969年)より演出家として活躍し、数多くの俳優を育て上げた。2001年には紫綬褒章、2004年に文化功労者、2010年に文化勲章を受章していた。(取材・文:中村好伸)