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カンヌのレッドカーペットで俳優たちが突然踊り出す

第69回カンヌ国際映画祭

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レッドカーペットで踊り出した『アメリカン・ハニー(原題)』のシャイア・ラブーフら
レッドカーペットで踊り出した『アメリカン・ハニー(原題)』のシャイア・ラブーフら - Pascal Le Segretain / WireImage / Getty Images

 現地時間15日、第69回カンヌ国際映画祭でコンペティション部門に出品されている映画『アメリカン・ハニー(原題) / American Honey』の公式上映が行われ、『トランスフォーマー』シリーズのシャイア・ラブーフをはじめ同作に出演している若い俳優たちの一団とアンドレア・アーノルド監督がレッドカーペットに登場した。昨年はハイヒールではなくフラットシューズを履いた女性が正装ではないとして入場拒否されるなど何かと話題になるカンヌのレッドカーペットだが、この日は劇中でも使用されているラッパーE-40の「Choices (Yup)」が流されると『アメリカン・ハニー(原題)』チームが一斉に踊り出し、異様な盛り上がりとなった。

【写真特集】カンヌ映画祭レッドカーペット

 問題だらけの家庭から逃げ出して、一軒一軒訪ねながら雑誌購読の契約を取ることで生計を立てる若者の一団に加わったティーンエイジャーの少女が小さなバンでアメリカを旅するさまを、E-40の「Choices (Yup)」やリアーナの「We Found Love」などポップミュージックをガンガン流しながら描いた本作。若い『アメリカン・ハニー(原題)』チームがレッドカーペットでもそのノリのまま踊り出すと、公式上映を鑑賞しようと訪れていたクリステン・スチュワートもつられて踊り、映画祭ディレクターのティエリー・フレモーまで体を揺らしていた。

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 劇中、若者たちのメンター的な存在を演じているシャイアには、スーパーで台によじ登り、大人たちが顔をひそめる中「We Found Love」を踊るシーンがある。シャイアは、公式上映前に行われた会見でそれが撮影初日だったことを明かすと「現場に入ったばかりで、監督に突然『リアーナを踊ってもらう必要がある』と言われた。やりにくかったよ」と苦笑いだった。

 メガホンを取ったアーノルドは、マイケル・ファスベンダー出演の『フィッシュ・タンク』(2009)でカンヌ映画祭審査員賞に輝いたイギリス人女流監督。アメリカを理解し親しみを持つため、登場人物たちと同じようにバンで全ての州を回ったというアーノルドは、「かつてのハリウッド映画で観たわたしの思う理想のアメリカと、実際に旅をして自分の目で見た現代のアメリカをミックスさせた。貧困、ドラッグの問題にはショックを受けたわ」と主人公の少女の成長とともに、多面的なアメリカとそこに潜む問題を彼女の目を通して映し出している。(編集部・市川遥)

第69回カンヌ国際映画祭は現地時間5月22日まで開催

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