三浦友和、百恵夫人と「3年目の浮気」でストレス解消
俳優の三浦友和が18日、都内で行われた映画『葛城事件』初日舞台あいさつに出席し、妻・山口百恵と「3年目の浮気」を熱唱し、撮影現場でのストレスを解消していたことを明かした。この日は、新井浩文、若葉竜也、田中麗奈、赤堀雅秋監督も登壇した。
本作は、凄惨な事件の背景にある闇をあぶり出す、壮絶な家族の物語。抑圧的に家族を支配する父・葛城清(三浦)、リストラされて孤立する長男・保(新井)、精神を病む母・伸子(南果歩)、そして無差別殺傷事件を起こし死刑囚になる二男・稔(若葉)。父親がきっかけで、普通に見えていた葛城一家が崩壊していくさまを衝撃的に描く。
バイオレンス映画『アウトレイジ』でのヤクザの若頭役よりも極悪非道と話題の清役を務めた三浦は「大事な好感度はなくしましたね」と苦笑すると、「これからは“優しいお医者さん”とか“物わかりのいい警察官”とかを選んでやっていきたい」と今後の展望を示唆して笑いを誘う。しかし、「この人の弱さや孤独さに魅力がありました」と清にそそられる要素があったことも吐露。また、赤堀監督が舞台で同役にふんしたことに触れつつ、「相当やりづらくてぶつかると思ったんですが、そんなこともなくホッとしています」と赤堀監督とのタッグが無事に済んだことを報告し、安堵の表情を見せた。
印象的なシーンについて尋ねられた三浦は、「『3年目の浮気』に命を賭けていました」と告白し、鑑賞後の観客から爆笑される。これは、独りよがりの性格から女性を受けつけない清が、スナックで往年のデュエット曲「3年目の浮気」をたった一人で男性パートだけを必死になって歌うというもの。ところが、それでは曲として成立しないため、撮影中にストレスがたまった三浦は、プライベートで百恵夫人とカラオケに行って本曲をデュエットし直したそうで、「歌ってくれたので解消になりました」と照れ臭そうに笑った。
赤堀監督にとっては、清が家族で行った中華料理店で丸テーブルを囲むシーンがお気に入りだそうで、舞台が千葉県柏市だったことから「(そのシーンには)柏のゴッドファーザーというテーマがあった。全然(スケールが)小さいですけどね。小さいゴッドファーザーが会合をしているという裏設定がありました」と打ち明け、三浦を笑わせていた。(取材/錦怜那)
映画『葛城事件』は全国公開中