続編は怪獣映画だ!『インデペンデンス・デイ』監督、20年ぶり新作に込めた日本愛
世界中で大ヒットを記録した超大作の20年ぶりとなる続編『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』(7月9日全国公開)のローランド・エメリッヒ監督が、圧巻のスペクタクル映像へのこだわりを、日本へのオマージュと共に語った。
宇宙からの侵略者と人類の戦いを、かつてないスケールと驚異的な破壊描写で描き、エメリッヒ監督の出世作となった『インデペンデンス・デイ』(1996)。『リサージェンス』では、前作から20年後の地球を舞台に、前回の戦いを経て手をとり合うようになった人類が、再び地球に侵攻してきたエイリアンに立ち向かう。
続編には興味がないというエメリッヒ監督だが、ディザスター大作『2012』(2009)の現場で技術革新を実感したことで考えを転換。「前作では技術的な制約にものすごくフラストレーションを感じていたんです。でも、今の技術なら何でもできる。制約があるとしたら時間とお金だけだと考えて決心しました。今年が前作の公開から20年の節目にあたることも、ふさわしいタイミングでしたね」と語る。
その言葉の通り、本作では全ての要素がスケールアップ。かつて都市全域をジャックした侵略者の宇宙船は大西洋全域を覆うほど巨大に進化、全貌がはっきりとしなかったエイリアンもここぞとばかりに大暴れしており、監督は「前作は序盤の大破壊シーン以外は主に空中戦を描いたけど、今回は、僕が大好きな日本の怪獣映画の要素も取り入れました。地上で暴れるクリーチャーに対して空中から攻撃をするカットなどに、その要素を見ることができますよ」と笑みを浮かべた。
また「いつも不可能なイメージを作り上げることが課題」と語りつつ、「同時に還暦を迎えて、若い世代にいろいろなことを伝えていきたいと考えるようになりました」という監督。「今回でいえば、人々が団結することの大切さが大きなテーマ」と切り出すと、「例えば中国と米国のパイロットが一緒の戦闘機に乗って戦うといったような描写ですね。若いキャラクターたちが、ビル・プルマンやジェフ・ゴールドブラムら旧キャストの演じる人々の姿に感化され、一緒になって頑張る姿を見てほしいです」と観客に呼び掛けた。(編集部・入倉功一)