西田敏行、術後初イベントに杖つきながらも笑顔
今年4月に頸椎(けいつい)亜脱臼、5月に胆のう摘出手術を受け、仕事をセーブしていた俳優の西田敏行が27日、銀座・歌舞伎座で行われたディズニーの実写映画『ジャングル・ブック』プレミアイベントに杖を使用しながらも、術後初めて元気な姿で登場。記者からの体調をうかがう質問には「万全です」と断言した。
洋画として初めて歌舞伎座でジャパンプレミアが行われ、来日しているモーグリ役のニール・セティ、ジョン・ファヴロー監督、ブリガム・テイラー(プロデューサー)のほか、日本語版声優の松本幸四郎、西田、宮沢りえ、伊勢谷友介が登壇。
西田は「伝統ある歌舞伎座でディズニーワールドを味わえるのはすごいですね。日本でしか味わえないイベントに参加できるのはすごく嬉しいです」としみじみ。そして、「この映画を通して、子供たちは情操を育んでください。大人たちは生きることがなんて素敵かということをもう一度確認してください」と呼びかけた。
また、本来、男性しか上がることができない歌舞伎の舞台。レッドカーペットを歩いた宮沢は、「女性が舞台に立つことは(ほとんど)ないと思うので、すごく大切な1日にしたいです。緊張もしますけど、この先ないと思うので、立った瞬間の気持ちは一生大事にしたいです」と喜びを噛みしめた。舞台あいさつでは、先に花道を歩いて登壇したニールにハイタッチで迎えられ、満面の笑みを見せた。
宮沢同様、「ここで上映できることは光栄。最高の気分です」と興奮するニールは、初来日も堪能しているようで、「しゃぶしゃぶ、スシ、餃子。炉端焼き、天ぷら……日本食は全部美味しい」とニッコリ。観客の前では「ハロー、エブリバディ!」とあいさつすると、「演技経験がなかったからどうしていいかわからなかったけど、監督が全て教えてくれました。今では悪くない役者になったかなと思います」と得意気に語り、笑いを誘った。
本作は、ジャングルでヒョウとオオカミに育てられた人間の少年モーグリが、人間への復讐心に燃える一匹のトラと出会うことで、自分らしく生きる意味や本当の居場所を模索し、ジャングルを変える力となっていくさまを描いたエンターテイメント超大作。モーグリ以外すべてがCGという奇跡の映像が観る者を圧倒する。(取材/錦怜那)
映画『ジャングル・ブック』は8月11日より全国公開