『ベン・ハー』リメイク、初登場6位に沈む…『スーサイド・スクワッド』がV3
全米ボックスオフィス考
先週末(8月19日~8月21日)の全米ボックスオフィスランキングが発表され、同名小説の5度目の映画化となる『ベン・ハー』が1億ドル(約100億円)の製作費をかけたものの興行収入1,120万3,815ドル(約11億2,038万1,500円)しか上げられず、初登場6位に沈み波紋を呼んでいる。3週連続となる1位に輝いたのは、DCコミックスの悪役が勢ぞろいする映画『スーサイド・スクワッド』で興収2,085万5,401ドル(約20億8,554万100円)だった。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル100円計算)
『ベン・ハー』は、古代ローマ帝国の圧政とキリストの死を背景に、ユダヤの豪族の息子ベン・ハーの数奇な運命を描いた一大歴史スペクタクル。ウィリアム・ワイラー監督の1959年版はアカデミー賞で作品賞をはじめ11冠に輝いたが、ティムール・ベクマンベトフ監督(『ウォンテッド』)&ジャック・ヒューストン主演の本作は批評家から辛い評価が相次いでいる。初日に鑑賞した観客からは比較的好評だったが、今後この遅れを取り戻すのは難しそうだ。
そのほかの初登場組では、ジョナ・ヒル&マイルズ・テラー共演のクライムコメディー『ウォー・ドッグズ(原題) / War Dogs』が興収1,468万5,305ドル(約14億6,853万500円)で3位、日本の神話をモチーフにしたライカの3Dストップモーションアニメーション『クボ・アンド・ザ・トゥー・ストリングス(原題) / Kubo And the Two Strings』が興収1,260万8,372ドル(約12億6,083万7,200円)で4位に。
ライカは『ティム・バートンのコープスブライド』『コララインとボタンの魔女 3D』などで知られるアニメーション制作会社で、これまで手掛けた4作全てがアカデミー賞長編アニメ映画賞にノミネートされている。『クボ・アンド・ザ・トゥー・ストリングス(原題)』も批評家・観客共に評価が高い。
今週末は、ジェイソン・ステイサムがすご腕の暗殺者を演じたアクションの続編『メカニック:ワールドミッション』などが公開される。(編集部・市川遥)
8月19日~8月21日の全米ボックスオフィスランキングは以下の通り。()は先週の順位。
1(1)『スーサイド・スクワッド』
2(2)『ソーセージ・パーティー(原題) / Sausage Party』
3(初)『ウォー・ドッグズ(原題) / War Dogs』
4(初)『クボ・アンド・ザ・トゥー・ストリングス(原題) / Kubo And the Two Strings』
5(3)『ピートズ・ドラゴン(原題) / Pete's Dragon』
6(初)『ベン・ハー』
7(4)『ジェイソン・ボーン』
8(5)『バッド・マムズ(原題) / Bad Moms』
9(6)『ペット』
10(5)『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』