ウッチャンが鶴瓶師匠の頭に黒い粉!ギャップ演出の妙
映画『金メダル男』で、原作・監督・脚本・主演の1人4役を務めた内村光良が、頭に黒い粉を振って、毛量を増やした笑福亭鶴瓶など、豪華キャストが演じる個性派キャラを作り上げたギャップ演出について語った。
少年時代の泉一を演じる Hey! Say! JUMP 知念侑李をドタバタ走らせたかと思えば、変顔をさせたりと、彼が持っている優等生イメージを見事に壊している内村監督。お堅いイメージがあるマネージャー役の木村多江は漫才コンビを組んでボケまくるなど、「世間が持つイメージとは違ったギャップ演出」で笑いを取っている。そのほか、ダンスで全国大会の出場経験もある土屋太鳳には「アホな鳥ダンスを知念くんと踊ってくれたら面白そう!」、ベテランの平泉成には「カツラを被ってもらえば、チャーミングに見えるかも?」といった意外性から個性派キャラを作り上げた。
精悍(せいかん)な劇団座長のイメージとかけ離れていたことから、「LIFE!~人生に捧げるコント~」でも共演するムロツヨシには「お願いだから、やせてくれ!」と、ダイエット命令を出したと笑いながら語る内村監督。そんな豪華キャストが次々現れる撮影現場で、もっとも意外に感じたのは、寿司屋の大将を演じた笑福亭鶴瓶だったとのこと。「自前のメガネを『どやろ?』って持ってきてくださった師匠の頭に、黒い粉を振って毛量を増やして役づくりしてもらいました」と演出秘話を明かした内村だが、「黙っているだけでも画になる“映画の人”でした」といつものバラエティ番組の収録現場とは違う、師匠の顔を再発見したようだ。
本作で、映画監督としてのキャリアも3作目を数えた内村監督。「ドラマなど、演者としてはシリアスなラブストーリーもやっていますが、自分が監督するとなると、やっぱり笑いが欲しくなっちゃうんですよ(笑)」と自身の“お笑い男”っぷりを語る。本作でもベタからシュールまで、さまざまなお笑いパターンを実験的に取り入れるなど、貪欲さが感じられるが、今後はお笑い要素一切なしの作品も観てみたい。(取材・文:くれい響)
映画『金メダル男』は全国公開中