河瀬直美監督&永瀬正敏、弱視のカメラマンを描く新作で再タッグ!
ドリアン助川原作の人間ドラマ『あん』の河瀬直美監督と永瀬正敏が、弱視のカメラマンを主人公にした『光』で再タッグを組むことが決定した。河瀬監督が『あん』で初めて音声ガイドの制作を行い原稿確認をした際、音声ガイドという表現の素晴らしさに目を向けたことから生まれた作品で、「原稿を作られた方が、監督以上に作品の事を考えてくれる、同志のように感じられた。昨年のカンヌの頃から、音声ガイドの製作をする方を主人公にした作品を作りたい、と考えるようになった」という。
念願かなって河瀬監督と『あん』に続いて2度目のタッグを組む永瀬は、撮影の20日前には奈良に入り、(映画で使用される)雅哉のマンションで暮らし始めた。「視覚障碍を持つ4~6人の方とお会いしその生活を拝見させて頂いたり、自分自身で出来る事としては、決められたコースを目をつぶって歩く事を繰り返したりしながら、準備をしました」という入れ込みようだ。ちなみに、雅哉の部屋にある写真は全て永瀬が撮りだめてきた未発表の作品が使用されている。
そのほか、視覚障碍者向け映画のモニター会で雅哉と出会い、雅哉と衝突しながらバリアフリー映画の音声ガイドを制作するヒロイン・美佐子役に『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』(2015)の水崎綾女、美佐子の上司役に『駆込み女と駆出し男』(2015)の神野三鈴、劇中映画『その砂の行方』の主演・監督役に藤竜也が決定している。10月16日に奈良市内でクランクインした本作は奈良や大阪などで撮影後、11月中旬クランクアップ予定。2017年に公開される。(編集部・石井百合子)