森山未來、突然の所属事務所独立…その理由は?
俳優、ダンサーの森山未來が1日、所属事務所の有限会社・オフィス作から独立することを自身のオフィシャルサイトで発表。森山は女優、写真家の松田美由紀が代表取締役を務め、息子の松田龍平、翔太らをマネージメントしていることで知られる「オフィス作」に所属していたが、「私事ではありますが、2016年11月1日をもって、森山未來は有限会社オフィス作を離れ、独立させていただくこととなりました」と報告した。
「社長である松田美由紀さんを始め、オフィス作の方々には大変お世話になりました。感謝し尽くしても足りません」と感謝を述べたうえで、「しかし、これからさらに地に足を着けて表現を模索していくためにはどうすれば良いのかと考えた末、独立するという結論に行き着きました。これから自分自身がどうなっていくのかは全くわかりませんが、相も変わらず流れに身を委ねて、愚直に表現の世界を放浪できればと思っています」(原文ママ)と独立の理由をつづった森山。それにはどんな背景があるのか。
テレビドラマ&映画『モテキ』(2010~2011)でブレイクし、『苦役列車』(2012)、『北のカナリアたち』(2012)、『人類資金』(2013)など映画のほか、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」(2012)、「100万回生きたねこ」(2013)などの舞台で活躍するも2013年10月に俳優業を休業し、約1年間にわたって海外派遣型文化交流使としてベルギーやイスラエルに留学。帰国後、1年にわたる海外生活を自撮りしたテレビ番組「森山未來 自撮り365日 踊る阿呆」(2014)も大いに話題になった。
2015年は、WOWOWの連続テレビドラマ「煙霞 -Gold Rush-」に出演したのち、「ジョジョの奇妙な冒険」などで知られる漫画家・荒木飛呂彦が手掛けた短編漫画に基づく「死刑執行中脱獄進行中」や、自身が企画・出演した舞台「Judas, Christ with Soy(ユダ、キリスト ウィズ ソイ)~太宰治『駆込み訴え』より~」など舞台で精力的に活躍し、ダンサー、クリエイターとして活動のフィールドを広げた感があった。
帰国後のインタビューでは「これまではどこかで演出家や振付師の方に盾突いていたという感覚が強かったし、その一方で守られているという意識が絶対あったんだと思うんですけど、今はなくなってきていますし、自分で自分の責任というか、ケツを持たなあかんっていう感覚はすごく強くなったと思います」と語っており、留学が彼に劇的な変化をもたらしたことがうかがえる。今年9月に公開された李相日監督×吉田修一原作のミステリー映画『怒り』の容疑者役も記憶に新しく、11月7日より串田和美演出・松たか子共演の舞台「メトロポリス」の上演が都内でスタートするが、彼はどこへ向かうのか。より感性が研ぎ澄まされ、貫禄を増した森山の動向に注目したい。(編集部・石井百合子)