ジェームズ・フランコ、実在した恐怖の療養所を映画化!
ジェームズ・フランコが監督・主演した話題のスリラー映画『ジ・インスティテュート(原題) / The Institute』について、共同監督のパメラ・ロマノウスキーと女優のアリー・ガッレラーニが、2月24日(現地時間)ニューヨークのAOL開催のイベントで語った。
舞台は19世紀のボルティモア。両親を事故で失い不眠症になっていたイザベル(アリー)は、ローズウッド研究所で療養することを決意するが、いつしか彼女は医師ケイルン(ジェームズ)に洗脳され、奇妙な実験に参加させられる。ロマノウスキー監督は、映画『スパークリング・デイズ』『サスペクツ・ダイアリー すり替えられた記憶』で、ジェームズとタッグを組んできた。
実在したローズウッド研究所について、ロマノウスキー監督は「ローズウッドは1888年に建てられ、2009年に閉鎖された場所。それまで気味の悪い話はなかったけど、1940年代、心理学の会合のためにローズウッドを訪れていた心理学者が、この施設で人身売買が行われていたという事実を明らかにしたの」と説明した。このスキャンダルは劇中に登場しないが、今作では人体実験やマインドコントロールが行われている怪しげな療養所として描かれている。
さらに「今作はジェームズの案で、彼がライターと協力してストーリーを構成したの」と続けたロマノウスキー監督は「実は、当初テレビシリーズとして製作する予定だったけれど、十分な製作資金や時間が得られず、シリーズは現実的に難しいと考え、とりあえず2時間のパイロット版(放送開始・一般公開に先行して試験的に製作される映像作品)を制作することにしたの」と経緯を明かした。しかし、そのパイロット版も契約ができず、映画として公開することにしたそうだ。
ブロードウェイ女優で知られるアリーは、役づくりについて「わたしが演じたイザベルは、ケイルンにマインドコントロールされて、さまざまなアイデンティティーを持つことになり、精神的に変化を遂げるの。だから、どのアイデンティティーで演じるか明確にしながら演じていたわ」と振り返った。(取材・文:細木信宏/Nobuhiro Hosoki)