永井豪「デビルマン」新作アニメに!初めて原作の結末までを描く
永井豪による傑作漫画「デビルマン」を原作とする新作アニメ「DEVILMAN crybaby」が、2018年初春に動画配信サービスNetflixにて世界190か国に配信されることが明らかになった。「ピンポン THE ANIMATION」などで高い評価を受ける湯浅政明が監督を務める。1972年の連載開始から45年の歳月を経て、“原作漫画の結末までのアニメ化”が初めて実現する。
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原作コミック「デビルマン」は、週刊少年マガジン(講談社)で連載。海外での人気も高く、全世界での単行本発行部数は累計5,000万部を記録している。連載と同年にテレビアニメ化されており、悪魔の力を手に入れた主人公・不動明が襲い来るデーモン(悪魔)と戦うという設定は共通するものの、アニメではデビルマンがヒロインを守るために敵と戦う勧善懲悪ものとなっている一方で、漫画は神や悪魔といった存在を通して、人間とは? という大きな問いを投げかける作品となっている。
今回のアニメでは、『夜は短し歩けよ乙女』『夜明け告げるルーのうた』の2作の劇場アニメの公開が控える旬の監督・湯浅がメガホンを取り、『コードギアス』シリーズなどの大河内一楼が脚本、『映画「聲の形」』などの牛尾憲輔が音楽を手掛ける。激しいバイオレンス描写も含む、原作に真正面に向き合うものとなるという。
原作者の永井はこの話を聞いたときまず「最後まで描いてくれるの?」と思ったというが、「僕が絶大な信頼を置いている湯浅監督なら、やりきってくれると信じています。デビルマンとデーモンの戦いが、アニメーションでどのように描かれ、決着がつくのか。二度と実現できないかもしれない『デビルマン』の結末までのアニメーションを、僕自身楽しみにしています」と期待を込めた。
永井から信頼を寄せられる湯浅監督は、「最も衝撃を受けた漫画『デビルマン』のアニメ化を、まさか自分がやることになるとは! 漫画史上最高とも言える衝撃的な展開と壮大なラストシーンにたどり着くため、原作のスピリット、エッセンスを『今やるアニメーション』の形に落とし込む作業に日々悪戦苦闘中です。しかし配信ということで制約も少ないので、限界までやりますよ! バイオレンス、エログロなどありますが、最終的に『愛』です」と熱意に燃えている。
主人公・不動明は親友の飛鳥了から、地球の先住人類デーモン(悪魔)が復活し、地球を人類から奪い返そうとしていることを知らされる。デーモンの超能力を取り入れて戦わなくては人類に勝ち目はなく、デーモンと合体する話を持ちかけられた明は、悪魔の力と人間の心を持つデビルマンとなることに成功。デビルマン・不動明の戦いが始まる。新作アニメでは、了と明の出会いから、デビルマン誕生、そしてデビルマン対サタンのハルマゲドンまでを描き切るとのこと。
また25日には「AnimeJapan 2017」内で、永井と湯浅監督が登壇する本作のトークイベントが開催される。(編集部・小山美咲)