渡瀬恒彦さん死去 遺作は3月放送のSPドラマ「そして誰もいなくなった」
映画『仁義なき戦い』シリーズやテレビシリーズ「警視庁捜査一課9係」などで知られる俳優の渡瀬恒彦さんが14日、多臓器不全のため都内の病院で死去した。渡瀬さんは2015年より胆のうがんと闘病中、72歳だった。葬儀・告別式は渡瀬さん、家族の意向により親族のみで執り行われ、喪主を妻・い保(いほ)さんが務める。
所属事務所の東映マネージメントによると、渡瀬さんは12年間にわたって主演を務めた人気テレビシリーズ「警視庁捜査一課9係」(テレビ朝日系・4月放送予定)のseason12への出演を予定しており、3月からの撮影を楽しみにしていたが、2月中ごろに左肺に気胸を発症。3月に入り敗血症を併発し14日、多臓器不全により都内の病院で息をひきとった。
渡瀬さんは『暴走パニック 大激突』(1976)、『復活の日』(1980)、『仁義なき戦い』シリーズなどの深作欣二監督作品をはじめ、野村芳太郎監督作『事件』(1978)、『震える舌』(1980)、相米慎二監督作『セーラー服と機関銃』(1981)など名だたる監督たちの名作&ヒット作に出演。テレビドラマ「おみやさん」シリーズ(テレビ朝日系・2002~2016)、「タクシードライバーの推理日誌」(テレビ朝日系・1992~2016)などお茶の間でも長らく親しまれた。兄は俳優の渡哲也。
3月25・26日に二夜連続で放送されるアガサ・クリスティー原作のスペシャルドラマ「そして誰もいなくなった」(テレビ朝日系・ともに午後9:00~)が遺作となる。(編集部・石井百合子)