ディズニーの新作映画が窃盗被害か 犯人は巨額の“身代金”を要求
米ディズニーのボブ・アイガーCEOが、同社の未公開新作映画の映像を盗み出したというハッカー集団から、“身代金”を要求されていることを明かしたという。複数の米メディアが報じている。
【映像】被害に遭ったのではとされている『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』
The Hollywood Reporter によると、アイガーCEOは現地時間15日にニューヨークで行われた同社傘下であるABCの従業員とのミーティングで、同件について告白したと複数の情報筋が述べているという。ハッカー集団はディズニーに対して、インターネット上で流通しているデジタル通貨「ビットコイン」で巨額の身代金を払うように迫っており、支払わない場合には、1度目に5分間、2度目に20分間の映像を流出させると脅迫しているとのこと。
アイガーCEOはこのとき映画名を出すことはなかったそうだが、公開が近いディズニーが抱える大作映画としては、『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』『カーズ/クロスロード』が存在する。2作のうちどちらかが盗まれたのではと推測される中、Deadlineは窃盗被害に遭った作品は、アメリカで今年5月26日公開の『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(日本では7月1日公開)であると報じた。
現在ディズニーは同件についてコメントを出してはおらず。しかしDeadlineに関係者が語ったところによると、ディズニーは徹底抗戦の姿勢を見せており、犯人確保のためFBIの捜査に協力しているという。
映像窃盗に伴う身代金要求はこれが初めてのケースではなく、今年4月にはNetflixも被害に遭っている。その際には複数の大手テレビスタジオが利用している製作会社をハッキングしたハッカー集団が、人気ドラマ「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」の映像を配信前に流出されたくなければと金を払えとNetflixに脅迫。Netflixが拒否したため、ハッカー集団によって6月9日から配信予定「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」第5シーズンの1~10話までが、ファイル共有サイトで流出された。(編集部・井本早紀)