軍用犬の安楽死に猛抗議…爆弾処理で活躍した女性兵士と犬の絆
女優ルーニー・マーラの姉で、映画『ファンタスティック・フォー』などで知られるケイト・マーラが、新作『ミーガン・レヴィー(原題)/ Megan Leavey』について、6月7日(現地時間)ニューヨークで行われたAOL開催のイベントで語った。
本作はイラク戦争で爆弾処理のために活躍したミーガン・レヴィー海兵隊伍長(ケイト)と軍用犬レックスに焦点を当てた実話。彼らは100回以上もの爆弾処理の任務をこなしたが、2006年爆弾で共に負傷してしまう。レックスは回復後も任務を続行するが、ミーガンは退役。それから5年後、年老いたレックスを軍が安楽死させるという話を聞き、ミーガンは猛抗議するが……。監督はこれまでドキュメンタリー作品を手掛けてきたガブリエラ・カウパースウェイトが務めた。
撮影前からカウパースウェイト監督を知っていたというケイトは「初めて彼女の映画『ブラックフィッシュ(原題) / Blackfish』(フロリダのシーワールドのシャチがトレーナーを殺した事故を扱った作品)を観たとき、とても感銘を受けたの。ある意味、わたしの人生を変えてくれた作品だったわ。彼女と彼女のチームにコンタクトをとって、シャチや彼女の手助けになることをわたしなりに何かできないか聞いたの。それがきっかけで彼女とは友人になったわ。彼女が次にどんな作品に関わるかとても期待していたのよ」と語る。ケイトの出演作の中で、監督を撮影前から知っていたのは今作が初めてだったそうだ。
初めて脚本を読んだときの印象については「実はずっと女性兵士を演じてみたかったの。とても強いイメージの彼女たちの世界に興味があったのよ」と話し、実際、役作りのためにブートキャンプにも身を投じたことを明かす。「わたしの体力的な訓練だけじゃなくて、映画初出演だった(レックス役の)犬のバーコとの訓練もそこで行ったの。おかげで絆ができたわ」と振り返るケイト。撮影中は、海軍や軍用犬のエキスパートが常にセットに居て助言してくれたようだ。
本作は実話ということで、実在するミーガンを演じたわけだが「彼女とは共に時間を過ごしたわ。(今作のストーリーに関する)写真を見せてくれたり、体験談を話してくれたり、人生についても語ってくれた。一緒にピザを食べながらアメフトも見たわ」とミーガンとの交流から役を作り上げていったことを明かした。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)