のん『この世界の片隅に』動員200万人突破!小規模公開から快挙達成
片渕須直監督のアニメーション映画『この世界の片隅に』が15日、観客動員数200万人を突破した。昨年11月に63館という小規模で公開をスタートさせた本作は、観客からの圧倒的な支持と口コミが上映館の拡大につながってロングラン上映され、封切りから約7か月での快挙達成となった。主人公の声優を務めたのんは16日に更新した公式ブログで、「本当にたくさんの方に観ていただけたこと、心から嬉しく感謝の気持ちでいっぱいです。改めて、素晴らしい映画に参加させていただけたことに感動しています。嬉しい!」と喜びを爆発させている。
同作は『マイマイ新子と千年の魔法』を手がけた片渕監督が6年の歳月をかけて作り上げたアニメーション作品。原作は「長い道」「夕凪の街 桜の国」などで知られる漫画家・こうの史代のコミックで、戦時中の広島県呉市を舞台に、ある一家に嫁いだ18歳の少女・すず(のん)が戦禍の激しくなる中で懸命に生きていこうとする姿が描かれている。3月には2016年最大のヒットを記録して社会現象にもなった『君の名は。』(新海誠監督)をおさえて、第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を獲得した。
多くの映画ファンに愛されている作品の偉業が伝えられると、SNSには多くの祝福コメントが寄せられた。日本アカデミー賞授賞式のステージで「6年以上かかって作った映画なのですが、諦めなくてよかったです」とこみ上げる思いとともに話していた片渕監督は200万人突破後にTwitterを更新し、「200万という数字をお客さんたちみなさんがこんなにも喜んで下さることが、その数字をさらに意味あるものにしています。ありがとうございます」と感謝の言葉を伝えている。(編集部・海江田宗)