遅れに遅れ…神田沙也加、「ヤマト2202」全七章の完走を「マジで」祈る
歌手で女優の神田沙也加が24日、新宿ピカデリーで行われた『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち/第二章 発進篇』初日舞台あいさつに出席し、神田が声優を務める伝説の女神テレサに成り切って、制作が遅れに遅れているシリーズが第七章まで完走するべくお祈りを行った。この日は、声優の神谷浩史(クラウス・キーマン役)、中村繪里子(桐生美影役)、羽原信義監督、シリーズ構成の福井晴敏も登壇した。
1978年に公開された『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』をモチーフに、全七章の物語として、新たな解釈と装いで現代にアップデートした本シリーズ。本編上映後、騒然となった場内に姿を現した羽原監督が「ようやく発進しました。『何でここで終わるんだ』という雰囲気がひしひしと伝わってきます」とあいさつすると、シリーズ構成の福井は「ヒドい終わり方でしたね」としみじみ。「誰が考えたんですか!」とツッコむ羽原監督に、福井は「大人にとっては2、3か月なんてすぐなんで。引き続きお願いします」と応じて会場を笑いで包む。
神谷は「この流れなら言えますね」と切り出すと、「アフレコの時は絵が絶望的にないので、『完成するのかな』と思っていました。羽原監督の絵コンテを見るのは好きでうれしいんですけど……。まだ第一章は余裕があったのに、第二章はアフレコはない、絵がないで。でもそれがすごいクオリティーで完成していたので、ホッとしました」と安堵の表情を見せた。
羽原監督は先日、誕生日を迎えたばかり。全七章の完走に向けて日々、激務に耐え抜く羽原監督に、テレサに成り切った神田からの祝福と激励のお祈りが送られることになった。「羽原監督、54歳おめでとうございます。この作品は、マジで、あなたにかかっています。体調に気を付けて。どうか最後まで走り抜けてください。よろしくお願いします」と激励された羽原監督は、「泣きそうなんですけど。どうしたらいいんですか」と感激しきり。すかさず「テレサに言われたら、すべてをやり終えた時には昇天しちゃいそうですね」とちゃかす福井に、神谷が「さっきから不吉なことしか言っていない」とツッコミを入れて笑わせた。
そんな大盛り上がりの舞台あいさつもいよいよ終盤。最後のあいさつを求められた福井は「前回の興行成績が、限定公開のわりには1億円を超えたということですが、今回は前回よりも(尺が長い分)入場料も上がり、上映館数も増えているわけだから、当然興行成績も上がってもうかるだろうという空気があるけど、尺が長い分、上映の回転数が落ちるからそう単純なものじゃないだろう」とぶっちゃけて会場は大笑い。「それに応えるためにも今後ともよろしくお願いします」と観客に呼び掛けた。(取材・文:壬生智裕)
『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち/第二章 発進篇』は新宿ピカデリーほかにて期間限定劇場上映