ゾンビ映画の父ジョージ・A・ロメロ監督が死去 77歳 肺がんのため
映画『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生』『ゾンビ』などを手掛け、ゾンビ映画の巨匠として知られるジョージ・A・ロメロ監督が亡くなったと、現地時間16日に LA Times が報じた。77歳だった。
『ランド・オブ・ザ・デッド』『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』などをロメロ監督と手掛けたプロデューサーのピーター・グルンウォルドが同紙に明かしたところでは、同監督は肺がんとの「短くも勇敢な闘い」の末に亡くなったとのこと。家族によると、最期は自身の愛したジョン・フォード監督作『静かなる男』(1952)のサウンドトラックが流れる中、妻のスザンヌさんと娘に見守られながら、静かに息を引き取ったという。
ロメロ監督は1940年2月4日生まれでアメリカ・ニューヨーク出身。1968年に、人間の肉をもとめる死者たちの恐怖を描く『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』を発表し、1978年に郊外のショッピングセンターで死者におおわれた世界で生きる男女たちを描く『ゾンビ』を製作。その後のゾンビ作品の礎を築き、“ゾンビ映画の父”とも称された。
そのほか『ザ・クレイジーズ』『死霊のえじき』『ダーク・ハーフ』『サバイバル・オブ・ザ・デッド』などゾンビ物に限らず数多くの作品を発表。ホラー映画でありながら、その作品には常に真摯(しんし)な社会的メッセージが込められ、数多くの映画ファンから愛された。(編集部・入倉功一)