ギレルモ・デル・トロ新作の初予告!極秘実験で誕生した水生クリーチャーと声のない女性が…
映画『パンズ・ラビリンス』『パシフィック・リム』などのギレルモ・デル・トロ監督最新作『ザ・シェイプ・オブ・ウォーター(原題) / The Shape of Water』から、極秘実験で生まれたクリーチャーの姿をはじめ、本作の独特な世界観を垣間見ることができる海外版予告編が初公開された。
デル・トロ監督が、人気作『パシフィック・リム』の続編でメガホンを取ることを見送ってまで、製作を望んだ本作。冷戦中のアメリカを舞台に、声を発することができないエリサ(サリー・ホーキンス)は、政府の極秘研究機関で清掃員として決まりきった生活を送っていた。しかしある日、政府が隠していた水生クリーチャーとの出会いによって、彼女の人生が大きく変わっていく……。
この度公開された予告編は、薄暗い水中にある扉が開くと、「もし彼女、声のないお姫様について話すなら、どう言えばいいのだろう」という意味深なナレーションに、女性がベッドから浮かびながら寝ているというシーンで幕を開ける。場面は変わり、エリサが規則正しくルーティンワークをこなしている日々が映し出される。そしてある日、研究所の水槽で何かが動くのを発見してしまったエリサは、同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)と一緒に、管理職らしき男ストリックランド(マイケル・シャノン)に呼び出しをくらう。その研究室の掃除をしたら、すぐ出ていけと命じられるエリサだったが、その“何か”がどうしても気になってしまう様子。エリサがおびき寄せるかのように、水槽の淵に卵を並べると、青色に縞模様の、鱗のような皮膚をしたクリーチャーが姿を現す。
それからというもの、エリサは手話を通して、そのクリーチャーに言葉を教えていく。それを目撃した研究者(マイケル・スタールバーグ)は「このクリーチャーは高い知能を持っています。言語も感情も理解できるんですよ」と訴える。レコードからドラマチックな音楽が流れると、まるでそのクリーチャーに恋しているかのようなエリサが映し出されていく。「彼が私を見るとき、私のことを不完全だと思わない。ありのままの私を見てくれているの」と熱心に伝えるほど。
一方で、そのクリーチャーは危険にさらされていく。ストリックランドは暴力をふるい、エリサは防犯カメラの位置を変えたり、血痕の手形や、激しい雨の中にたたずむ怪しい人影など、場面が次々に切り替わる。とりわけ、水の中でエリサとクリーチャーが抱き合っているかのような姿は印象的だ。そうして、一番最初のナレーション「もし彼女、声のないお姫様について話すなら、どう言えばいいのだろう……」に戻るのだった。
ストーリーがどう展開していくのか、謎は深まるばかり。『パンズ・ラビリンス』にも通じるような、大人向けダークファンタジーに仕上がっていると言えそうだ。全米公開は12月8日予定。(編集部・石神恵美子)