洋画好調!2017年上半期1位『美女と野獣』ふくめ40億円超え8本 - 上半期洋画ランキング
2017年上半期(2016年冬~2017年6月公開作品)の洋画作品興行収入ベストテンが文化通信社より発表され、『美女と野獣』が125億円(以下、数字は一部推定)で上半期1位を獲得した。上位8作品が40億円超えとなったのは、興収発表となった2000年以降では初のこと(年間では2003年に一度あった)。また、ディズニー作品が4本(『美女と野獣』『モアナと伝説の海』『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』『ドクター・ストレンジ』)トップテンに入っており、相変わらずの強さを見せつけた。
4月21日に初日を迎えたエマ・ワトソン主演の『美女と野獣』は、初日をあわせた3日間で動員95万1,214人、興収13億7,876万5,600円というロケットスタート。その勢いは止まらず、公開から42日で興収100億円を突破した。これは2010年の『アリス・イン・ワンダーランド』の37日に次ぐ、ディズニー史上2番目に速いスピードでの記録達成となった。
昆夏美、山崎育三郎らミュージカル界のスーパースターが集結した日本語吹替版の評価も高く、リピーターも続出。最終的には7週連続でナンバーワンになり、12週連続でベストテン入りを果たした。2016年の『ズートピア』(最終興収76億3,000万円)、2015年の『シンデレラ』(最終興収57億3,000万円)と4月公開のディズニー映画の好調が続いている。
『ハリー・ポッター』『スター・ウォーズ』『バイオハザード』『ワイルド・スピード』など、10年以上続く人気シリーズの最新作(スピンオフ含む)が期待通りの強さを見せる一方で、ディズニーの『モアナと伝説の海』、ユニバーサル・スタジオ/イルミネーション・スタジオの『SING/シング』がそれぞれ50億円を突破。両スタジオの人気の高さがうかがい知れた。アカデミー賞で6部門に輝いた『ラ・ラ・ランド』は44億円の大ヒットで6位に。シリーズものの多いランキングの中で異彩を放っている。
下半期も、現在公開中の『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』『怪盗グルーのミニオン大脱走』が大ヒットを記録しており、両作品の2017年の年間ベストテン入りはほぼ確実。さらに『スパイダーマン:ホームカミング』『トランスフォーマー/最後の騎士王』『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』『エイリアン:コヴェナント』といった人気シリーズの最新作もあり、下半期も洋画作品が注目されそうだ。(ランキング・数字などは興行通信社、文化通信社、配給元など調べ)(取材・文:壬生智裕)
【2017年の上半期外国映画興収ランキングトップ10】(最終興収の数字は一部推定)
1『美女と野獣』125億円
2『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』73億円
3『モアナと伝説の海』51億5,000万円
4『SING/シング』51~52億円
5『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』46億3,000万円
6『ラ・ラ・ランド』44億円
7『バイオハザード:ザ・ファイナル』42億7,000万円
8『ワイルド・スピード ICE BREAK』41~42億円
9『キングコング:髑髏島の巨神』20億円
10『ドクター・ストレンジ』18億7,000万円