社会の底辺でもがき苦しみ生きる兄妹…写真家・日比遊一待望の劇映画12・2公開へ
昨年公開されたドキュメンタリー映画『健さん』でモントリオール世界映画祭最優秀賞などを受賞し、デニス・ホッパーやロバート・フランクに認められ、写真家としても活躍する日比遊一が、1987年以来活動拠点にしているアメリカを舞台に描いた初の劇映画『ブルー・バタフライ』が12月2日より日本公開されることが明らかになった。
俳優になる夢を追ってアメリカに渡った日比監督の青春にも通じるような、孤独の中で生きる苦悩を描いた本作。義父から性的暴行を受け、酒やドラッグに身を任せる荒んだ生活を送るようになったヤズ、そんな彼女を守るために罪を犯し、仮釈放中の義兄マニー。社会の底辺でもがき苦しみながらも生きる兄妹、そして彼らを取り巻く人間模様を、独特の映像美で描き出す。
今回公開されたポスタービジュアルでは、全体を貫くブルートーンに、主人公ヤズの眼差しが印象的だ。さらには、女優・樹木希林の「この映画には、次の作品を観たいと思わせる何かがある」というコメントも添えられている。
デビット・フィンチャーやジョン・ボーケンキャンプらと仕事をし、現在アメリカで活躍する谷田ヤスが撮影監督を務め、音楽を「COMBOPIANO」や「sighboat」として活動するかたわら、『美しい星』(吉田大八監督)などの映画音楽も手掛ける渡邊琢磨が担当するなど、気鋭のクリエーターが集結した本作に期待は高まるばかり。(編集部・石神恵美子)
映画『ブルー・バタフライ』は12月2よりK's cinemaほか全国順次公開