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福山雅治&是枝裕和監督ら、スタンディングオベーションに安堵の表情!

第74回ベネチア国際映画祭

スタンディングオベーションを受ける福山&是枝監督たち
スタンディングオベーションを受ける福山&是枝監督たち - (C) 2017フジテレビジョン アミューズ ギャガ

 現地時間5日、第74回ベネチア国際映画祭にて映画『三度目の殺人』の公式上映が行われ、是枝裕和監督、福山雅治役所広司広瀬すずは盛大なスタンディングオベーションを受けると、それに応えるように観客に向かって手を振るなどし、安堵の表情を見せた。

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 本作は、第66回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞作『そして父になる』の是枝監督が福山と再びタッグを組んだ法廷サスペンス。死刑が確実視されている三隅(役所)の弁護を担当することになった弁護士の重盛(福山)が、接見するたびに二転三転する彼の証言に疑念を抱くようになり、その真実を追う姿を描く。ホームドラマを多く手がけてきた是枝監督のこれまでとは一線を画す作風に視線が集まっていたが、上映中の観客のリアクションが大きいことでも知られる本映画祭で、本作のシリアスなトーンに引き込まれるように観客がストーリーに夢中になっている様子が印象的だった。エンドロールが流れ始めた時点で拍手が沸き起こり、会場内が明るくなると、観客たちは是枝監督やキャスト陣にスタンディングオベーションを送った。

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上映後に取材に応じた是枝監督&キャスト陣

 公式上映を終えた是枝監督は「かなりチャレンジしてる映画なので、どういうふうに届くのかなというのは、非常に気になって、緊張していました。今解き放たれて、脱力しています」と穏やかな表情を見せつつ、デビュー作『幻の光』がコンペティション部門に選ばれ、金のオゼッラ賞を受賞してから22年ぶりに本映画祭に帰ってきたことに「あまり好きな言葉じゃないですけど、僕を発見してくれた映画祭ですし、ここでのデビュー作の経験がなかったら、こんな風に映画は撮れていないと思うので。そういう意味で、22年分とは言わないまでも、成長を見せることができたのかなと思います」と感慨もひとしおの様子。

 それに対し、福山は「僕はこういう海外での映画祭の経験はまだ全然少ないんですが、わりと作品に集中して観ることができたなと思いました。一瞬ベネチアで上映しているんだということを忘れてしまうほど、作品に引き込まれていったということは、監督が新しいチャレンジをしたこの作品の持つ力なのかなと思いました」と改めて是枝監督をねぎらいつつ、「終わった瞬間に、予想してたよりも早い段階で拍手が沸き起こって、すごく良い届き方をしたんだなと思ってたんですね。そしたら、監督が僕の隣に座ってたんですけど、僕の膝に手を置かれて。ホッとされたのかなと思って、僕もなんかすごくその瞬間ホッとしました」と上映直後のエピソードも笑顔で明かしていた。

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 7年前にも本映画祭に参加している役所は「大きなアクションもなく本当に静かな映画ですけど 、客席からお客さんたちの背中を見ると、本当に集中して観てくださってる感じがすごく伝わって来ました。監督には終わった後に『本当に良い映画ですね~、誰の映画ですか?』と尋ねました!」とジョークを交えながら、「僕たちはこうして連れてきてもらって、自分たちがつくったものを世界中の人が喜んでいる姿を見ることができて。来れなかったスタッフの人たちには素晴らしい上映会だったことをきちんと伝えたいと思います」としみじみ語った。

 福山と同じように、是枝監督作(『海街diary』)でカンヌ国際映画祭を経験した広瀬は、「2年前とは違う、生のリアクションをそのまま伝えてもらったりとか、それがすごく喜びになったり、また頑張ろうと思える力になります。こういうところでしか感じられないものはすごくあるので、その時間を今回は楽しもうと思ってきました」と当初の意気込みを振り返り、「(観客との)言葉は違っても(映画を)観ている目とかを通して、いろんな伝わるものがあったんだなと感じましたし、終わった後の監督の表情を見て、なんかこう、私も気が緩む感じになりました」と晴れやかな表情を見せていた。本作も出品されている、第74回ベネチア国際映画祭コンペティション部門の結果発表は現地時間9日夜を予定している。(編集部・石神恵美子)

映画『三度目の殺人』は9月9日より全国公開

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