ドラえもんを内部メカから作る!バンダイの本気がまたも炸裂したプラモデル誕生
国民的人気キャラクター「ドラえもん」を内部メカニックから作ることができる新作プラモデルを、バンダイホビー事業部が東京ビッグサイトで開催中の「第57回 全日本模型ホビーショー」にて発表。こだわりを詰め込んだ商品誕生の経緯をホビー事業部の方々に聞いてきた。
夢にあふれるこのプラモデルでは、「決定版 ドラえもん大事典」(小学館)に掲載されている内部メカニックのイラストを立体で再現。目であれば「赤外線愛アイ」、鈴なら「ネコ集め鈴」など、内部パーツにもしっかりと名称が付いていて、組み立てながらドラえもんの構造を学べる。
実際に目にしてみて驚くのが、たった81パーツで構成されているとは思えない内部メカの精密な描写。付属のクリア外装で組み上げることで、内部が透けたドラえもんの姿を楽しむこともできるのだが、「赤外線愛アイ」のパーツと外側のドラえもんの目の位置はぴったり。しかも、個人で見栄えが変わってしまうシールはベロ以外に使用せず、ヒゲまで、全てをパーツとして組む仕様に、あらためてバンダイの技術力に舌を巻く。
「ガンプラで培った技術があったからできたことだと思います」というホビーチームの中原真優さんは「『大事典』のイラストも内部と外側のパーツはしっかりと合っているのですが、いざ立体化すると構造に矛盾が生じてしまうんです、そのすり合わせが非常に難しかったですが、絶対に再現しなくてはいけない部分だと思ったので、力を入れました」と振り返る。
「ドラえもん」と同時期に、やはり内部メカから組み上げる「ドラミちゃん」と、のび太のプラモが付属する「タイムマシン」が発売。こちらも「大事典」のように各パーツに名称がつけられている。いずれも15歳以上が対象だが、2,700円・4,104円(税込み)という価格は、子供と一緒に組み立てを楽しみたい親世代にも手が出しやすい。
このプラモは、もともと「ドラゴンボール」のフリーザの小型ポッドなどを立体化してきた「Figure-rise Mechanics[フィギュアライズメカニクス]」シリーズの一環として企画。なぜ、今回、なぜドラえもんを選んだのか? 中原さんは「普段、プラモデルをさわったことのないお客様にもふれていただきたいという思いがありました。版元さまに許可をいただくのは大変でしたが、作ることを通じてホビー的な面白さを伝えられるキャラクターといえば、ドラえもんだと思ったんです。各パーツに名称があるので、組むことを苦にせず、どの部分を作っているのか理解しながら、のび太くん気分で楽しめるようにしています。みんなで勉強しながら作りましたが、楽しかったですね」と笑みを浮かべる。
会場では次回作として「ドクタースランプ」のアラレちゃんも展示。こちらもコミックに掲載された内部構造がしっかりと立体化された商品になっているようだ。中原さんは「これからも、いろいろなキャラクターで展開をしていきたいと思っています」と語っている。(編集部・入倉功一)
「Figure-rise Mechanics ドラえもん」「Figure-rise Mechanics ドラミ」(各税込み2,700円)、「Figure-rise Mechanics ドラえもんのひみつ道具 タイムマシン」(税込み4,104円)は11月発売予定